2017年3月21日 (火)

小説すばる新人賞 高校2年生の青羽悠さん

愛知県生まれ。広大な星空にあこがれる科学少年だった。宇宙の研究者を夢見たこともある。「『何かになりたい』という漠然とした夢がずっとあった。その気持ちを形にしたい-と思ったとき、小説だったらパソコンさえあれば始められるなと」。高校入学直後から1年かけて、こつこつと言葉を積み上げていった。

 『星に願いを、そして手を。』の主役は宇宙好きだった幼なじみの男女4人。科学者への夢に手を伸ばし続ける女子大学院生、あこがれに区切りをつけた公務員…。大切な人の死をきっかけに再び集まった20代半ばの男女の現在と過去を描き、夢を追う喜びと痛みを浮かび上がらせた。登場人物の一人と同じく、自身も理系だった進路を、4月の3年進級時に文系に変える。
《産経:小説すばる新人賞 高校2年生の青羽悠さん

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2017年3月20日 (月)

『どうで死ぬ身の一踊り』2006年から始まった西村賢太さん

  一部抜粋ーー七年後、三十六歳になった私は小さな同人雑誌に参加した。はな、清造の作品論を書くつもりが、ひょんな流れからヘタな私小説を書いていた。

 三作目が『文學ぶんがく界』に転載され、そのまま他の商業文芸誌に書き続ける機会を得たことは、私にとって幸であったか不幸であったか分からない。しかし、これまでどの作も或ある熱情をこめてものしてきた。書き手としては当然のことながら、私の場合は自任し、筆にものせている“清造の歿後ぼつご弟子”なる囈言たわごとを、決して不様な囈言だけでは終わらせぬ為ための理由もある。ーー
《参照:The Yomiuri Shimbun『どうで死ぬ身の一踊り』2006年 西村賢太さん

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2017年3月11日 (土)

 黒川創さんが長編小説「岩場の上から」を語る 

新刊の「岩場の上から」について語る著者の黒川創さんは、「ディストピア(反ユートピア)小説として書いたつもりはない。今とそんなに変わらないでしょう」と語る。
  小説『岩場の上から』(新潮社)の中で描いた社会は、2045年、「戦後百年」の日本。原発事故のあった福島は廃炉作業が難航している。全国の原発は使用済み核燃料であふれ、最終処分場の用地も決まらない。自衛隊は軍隊となり、「積極的平和維持活動」という名の戦争に加わっている-。「未来と過去はシンメトリー(対称)。過去から演繹(えんえき)して三十年後を描いた」という物語。
 「原子の問題というのは、小説に扱うにしろ報道で扱うにせよ、ものすごく面白くない問題なんです。」放射能の威力はいまでも変わらない。「多くの人はそのつまらなさに耐えられないんです」と黒川氏。
(東京新聞2017/3/9 夕刊 。-過去を通じて捉える30年後 黒川創さんが長編小説「岩場の上から」>より。
 そのつまらなさを報じているのが《「暮らしのノートITO:ITOのポストモダン的情報》である。
あと一つで400本目の記事になる。達成したら、ここに記念コメントでもしますか。

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2017年3月 1日 (水)

やっていくことについて=赤井都さん

   先月は発行をお休みしたので、新年の抱負をすっとばしてもう2月も終わりです。いろいろなことがありました。
   2年間お世話していた地域猫さんが猫同士のバトルの果てに亡くなって、一気に無常観が強くなりました。『ブッダの言葉』を読んで、執着しないようにと思っています。日常生活を続けたいと思って続けて、仕事があって、そして感じるのが、私は人を楽しませる仕事をしているということです。人に喜んでもらうことが私の仕事です。人生って、やってもやらなくてもいいようなことであふれていて、でも一生懸命に抱え込んだり一喜一憂したりしていません? 人生の時間をどう過ごすか? これは前から私のテーマですが、死を感じるといっそう身に迫るものとして考えます。結論としては、今を楽しむ、今を生きようと思います。満足感は、社会や身近な人との関わりの中で生まれていると感じます。
  私は物を作る人なのに、執着しないというのは我ながら不思議な気もしますが、今を楽しむための物づくり、というスタンスです。
  人生が豊かになって、濃い時間が流れるような、そんな物づくりをこれからもしていきたいと思います。
  自分のスキルを役立てて、本の保全をLe Petit Parisienという書斎で行いました。自分の特殊能力が役に立ちました。
  革表紙がツヤッとして、本棚に映えています。
  朝日カルチャースクールでの『雨ニモ負ケズ』豆本を作る二時間講習も、皆さん良い笑顔で、いろいろとお話されて帰られて、とてもよい時間になったなと嬉しかったです。
  私自身は、これまで時間がなくてなおざりだったファッションを楽しんだり、大人バレエで自分の体と向き合ったりしています。コンタクトデビューもして、毎日が楽しいです。
  コンタクトのつけはずしをする時、私っていつのまにか器用になったなあと実感しました。
  行徳新聞、いちかわ新聞で紹介されました。地元でいつも読んでいたフリーペーパーへの掲載、嬉しいです。
  1月に本のスケッチを、スケッチブック2冊分描きました。
  今は、石と水の絵を、毎日2枚ずつ描いていますが、見ると辛いような絵になってしまっています。これはそのうち豆本になるのかならないのか。
  今年の遠い目標は、『一千一秒物語』全集を作ることです。
  デザインは決めて、今は箔押しとモザイクの技法を少しずつ学んで、力をためているところです。
  在庫ぎれになった『雨ニモ負ケズ』を少しずつ製本したり、通販対応したり、一人の手でできる小さなことを、地道に積み重ねています。
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■この先のイベントの予定
 4月末~5月のゴールデンウイーク、名古屋へ行きます。
豆本と活版のイベントです。私が行く日は5月7日(日)の予定です。
 9月末~10月初め、三省堂に出ます。
 10月末、香港に呼ばれて行きます。
 小さな本の教室のプライベートレッスンは随時受け付けています。
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■言壺便りについて
 私の今年2017年の目標は、今しかできないことをする。
 素顔が笑顔の人になる

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2017年2月24日 (金)

吾輩は孫である ~夏目房之介さんと漱石~と春樹もの

吾輩は孫である ~夏目房之介さんと漱石~
  この記事の面白さは、普通の人には、体験できない、いわゆる非日常性である。村上春樹のの新作が中味がわからないまま、ベストセラーになりそうだという。彼の作品も誰にも体験できないような非日常性の人物が描かれるのではないか。それだから気軽に読める。自分は、初期先品で読むのを止めてしまったので、その後の変化と熟練を知らない。ロスマクやハメット、チャンドラーの翻訳の方が文学的に思える。

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2017年2月12日 (日)

消耗品でなく、読んでもらう努力の小野友貴枝「夢半ば」日記

   「夢半ば」(小野友貴枝)日記」の4巻を刊行して以来、各方面に働きかけ、その努力の地元の書店が店頭に平積みしてくれるほどだという。《参照:「夢半ば」日記知名度が拡がる=小野友貴枝
  まさしくライフワークとしての作家活動の読んでもらおうという意欲は、称賛にあたいするであろう。作品は消耗品ではないということを自ら証明してるのである。
 内容的にも、少女少年時代の記憶というのは、事実と同じとは限らない。しかも、大人になると自分の子ども時代の心理を忘れて失ってしまう。そのため親子の対話を成立させるためには、学ばねばならない。もし、少年期を覚えていれば、学ぶ必要はないのかも知れない。世代の断絶も減らせるかもしれない。そういう意味で思春期のナマの記録は検討にあたいするであろう。

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2017年2月10日 (金)

ピース・又吉、芥川賞受賞後第1作はまだだったのか

 「火花」に続く2作目の執筆について聞かれた又吉さんは、〈今はだいぶ終盤で書き直してるところ〉と作品が仕上げ段階に入ったことを明かしている。
絶対一つ目より難しい
 芥川賞を受けた「火花」は、売れない若手芸人2人の輝きと挫折を描いた切実な青春小説だった。人気芸人の又吉さんが自らの実感を交えながら、「笑いとは何か」を真摯(しんし)に探究しているのも話題を呼んだ。
 当然次作の内容に興味は向かうが、執筆中ということもありインタビューでは新作のタイトルや題材、具体的な発表時期・媒体などは触れられていない。ただ、「火花」の予想を超える反響がもたらした次作へのプレッシャーや迷い、悩みについて、飾らない言葉で率直に語っているのが興味深い。
 ピース・又吉、芥川賞受賞後第1作の完成迫る 「文学界」のインタビューで明かす(産経新聞)

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2016年12月28日 (水)

今年2016年はどうでしたか? 赤井都さん

  充実した一年でした。たくさん作って、たくさん売れて、教室も定期的にしていました。おかげさまで、ありがとうございます。
  作品作りは、かなり手が速くなり、金箔押しの技法も身についてきました。
その結果、新しいものを生み出すことができる自由さや軽快さが出てきた気がします。
  ミニチュアブックソサエティでの受賞は、周りの方が喜んでくれたし、NHKに出た時も、応援してくれる人のことを考えていました。スポーツ選手がよく、そんなコメントを言っているのと同じように、私もそうしたことが自ずと力になって、いい循環な気がします。
  順々に2016年を振り返ってみると、1月は個展「航海記」。ドライポイントへの挑戦。活字組版と印刷の挑戦。
フェイスブックを使ってメイキングを上げて、自分を鼓舞していました。
  個展に来られないはずの海外の方からの、熱烈ストレートな反応が以来続きます。
  大作の新作が売れたので、今年はもう働かなくていいやと思ったけれど、その先の予定が入っていたので、また作り……。
  4月は「豆本がちゃぽん10周年」。大きい本にチャレンジして大変でしたが、手を動かしたいということについてはかなり気が済むという、満足でした。
  でもデザイナーさんにはかなわないなあ、とひそかに思いました。5月は名古屋で、「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶2」。行ったのは一日だけでしたが、お客様が来てくれてうれしかったー。
  7月はみずのそらで活版グループ展「漂流線」。『孤独』を作りました。ドライポイントと活字組版を、さらに発展させて作品にし、革や磁石、金箔押しを加えた表現にしました。スケジュールがちょっとタイトでしたが、すごく集中できて、この作品がこの時点で作れて良かったです。
  8月は、ミニチュアブックソサエティでの受賞のお知らせが届きました。9月は三省堂の神保町いちのいちで「そっと豆本、ふわっと活版5」。いいムードの中、『雨ニモ負ケズ』新作を出せました。これは弘陽の三木さん
と今年作りたいと思った本なので、実現して良かったです。
  活版組版へ視線がいくように、活字組版の本を作ったり、you-tubeに動画を置くという初めてのことをしました。挿画への評価が、非常に高く、あちこちからいただいているのが私にとっては新鮮な驚きでした。疲れたのでちょっと休みつつ、次の準備。
  12月は、中野のギャラリーリトルハイで個展「手のひらの中のアリス」。また、たくさんの方においでいただき、たくさん売れました。特装版、原画、豆本の作り方の本、豆本がちゃぽんなどがそれぞれ人気でした。お客様も、作品も、幅が広くて、それが良かったと思いました。この個展では、『雨ニモ負ケズ』特装を新作として出しました。
NHK総合テレビの朝7時45分からのニュースで豆本が紹介されました。
  現時点で、『雨ニモ負ケズ』特装はご予約済み、『航海記』特装、『孤独』は完売しています。
言壺》便りより。
■ 来年2017年の予定
2月は東京製本倶楽部展(目黒、京都)
5月は「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶3」(名古屋)
9-10月は「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶6」(神保町)
教室は、1,3土曜日に自宅で、毎回ご予約満席が続いています。
2月19日に朝日カルチャー千葉でワンデイレッスンをします。
マイペースで、やっていこうと思います。
作品としては、稲垣足穂の『一千一秒物語』の全集を出します。
これは革で、伝統のデコールの技法をたっぷりと、そして
私オリジナルの新しいエッセンスを加えるつもりです。

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2016年10月28日 (金)

豆本はモノづくりー赤井都さんの海外対応

ーー ブログも、ホームページも、デザインを少しずつ変えています。スマホでも問題なく見られるように、できるだけ。
  アメリカのお客様が間違えた物をクリックしないデザインに。Google先生のサービスを使って、いけない所を一つずつ潰して「これでどうですか?」「数パーセント向上しました」と繰り返すのは、ブックデザインとも少し似ている作業で、無心になれます。
  まだまだ、写真が重いのをなんとかしないと、です。
  これから個展に向けて作品を作りためて、個展の後は休まなくてはいけないので、次にホームページに手が回るのは、1月に入ってからになりそうです。ーー赤井都メールマガジンより。
《参照:赤井都公式サイト
―ーー赤井さんのデビュー当時、ライブドアのPJニュースで取材させてもらっていた。3、4年前に豆本はモノ作りだとわかって、カシメのプレスを作っている石川精機という町工場の記事に「豆本」製作に使えそうと、ブログにしたら、石川社長から、「なんだか本を作るという人から、注文があったよ。だけど、奇妙な連続孔あけをしたいというので、特注品を作ってやった」と言っていた。《参照:家庭工作にも便利なミニプレス機の石川精器
 記事では社長にポーズをとってもらったが、作業慣れした社長には、意味がわからないようだった。しかし、こんな風にして使うという例としてプレス機関係のサイトで紹介されたりした。

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2016年8月27日 (土)

豆本作家・赤井都さん国際コンペで9年ぶり3度目の受賞

  赤井都さんの作品『月夜のまひる』が、国際豆本コンペ「ミニチュアブックコンペティション2016」ミニチュアブックソサエティ(本拠地アメリカ)で受賞した。9年ぶり3度目の受賞である。《参照:赤井都さんが国際”豆本コンペ”2016で3度目の受賞
 赤井さんとは、第1回文学フリマで知り合い、その後ネットのPJニュースで取材記事にさせてもらった。当時から、一定の売り上げをもつ作家であった。まもなくメジャーになったが、作品の文学的芸術性についても優れた才能があり、その美意識が豆本での美術センスにあらわれている。
当初、古書店の柏光書房からのブログの素材に使用を依頼されて提供した。《”豆本コンペ”で日本人初受賞 ―竹と紙に国際的評価

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