2017年8月12日 (土)

同人雑誌の紹介の方法としての展示会=外狩雅巳

  私の所属する「相模文芸クラブ」は、4月現在で32名の会員で、創刊17年目の活動を行っています。
  月に二回の合評会では20名前後の出席者で、二作品程度を全員発言で徹底討論しています。
  半年ごとの発行なので毎号十回程の時間をかけ、ほぼ全作品を網羅した感想を出し合うのです。
  作品掲載者は全員に読まれ感想ももらえるので満足し外部からの評価を気にしていないようです。
  文芸同志会通信や文芸誌での作品評を積極的に求める事もなく、会内部だけで完結して来ました。
  文芸同志会通信などの同人雑誌作品評は一つの雑誌から数編を選び切り込んだ評価を行います。
  大多数の作品には一言も触れられません。作者は自分の作品が読まれているのかもわかりません。
  文芸同人会は全員平等な組織です。外部から注目された作者のみの会ではないのです。
  外部評の無い大多数の会員が納得する同人雑誌紹介もあって良いと思います。
  そこで思いついたのが同人雑誌展示会なのです。多数の同人雑誌を一堂に並べてみました。
  少人数の文芸同人会でも多数の人に読まれる機会が出来ると思いました。
  会員が納得して加入活動できる同人会の為にも紹介方法にも工夫が必要でしょう。
  同人誌作品文芸評論家の紹介から外れた多数の同人誌作家作品の存在を考えています。
《参照:外狩雅巳のひろば

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2017年8月10日 (木)

同人誌評「図書新聞」(2017年8月12日)評者=越田秀男

 ・『春の電車』(山名恭子/長良文学・21)は、新美南吉の同名の詩から採った。主人公は夫の七回忌を済ましてようやく遺品の整理に気を向けるほど、夫への想いを残している。春の電車に乗って夫は誰に会いにいったのか、夫の遠い過去に嫉妬するのも面白い。男より長生きの女は夫の死で開放感ばかりに漬っているわけではない?
 ・ 『ボッコの行方』(丸山修身/文芸復興・34)のボッコはポンコツ自転車の愛称・蔑称。最期まで乗りつぶしてハラ立てて不法投棄、すると車に轢かれて無残。主人公に重苦しい過去が蘇る。母の最期に対して自分がとった不甲斐ない態度、さらに愛していた飼い猫の無残な最期。罪責感と悲しみの三重奏。
 ・『水谷伸吉の日常』(国府正昭/海・95)は市井の臣の強調。妻に先立たれた70過ぎの理容店主の日常が主声部だが、伴奏の、伸吉と鳥達とのやりとりが、それ自体小さな物語にも――梅の枝に刺した蜜柑……期待したメジロがやってきた。今度は梅の木の下に飯粒やらパン屑を、雀がチュンチュン。シジュウカラなんて来ないか、と撒き餌を購入、試すとキジバト、追い払う。ラストシーン、メジロ用蜜柑が食いちぎられて落ちている。ボサボサ頭のヒヨドリがふてぶてしく……。
 ・『あなぐま』(宇江敏勝/VIKING・799)は村人に“棲み分け”の心がある世界だ。あなぐまは、その村では“つちかい”と呼ばれ、女に化けて男を誑かす。山・里双方にこえてはならない規律がある。作者は衰微しやがて廃れるだろう寒村を、あるがままに描き、読み手に安らぎやその半面の切なさを届ける。
  ・『半家族』(湖海かおる/異土・19)の“半”とは? アラウンド50の主人公、その家族は夫と娘と主人公より六つ年下の実妹の四人。妹は精神障害をかかえ自立できていない。娘も成人しているものの発達障害。そんな折、夫が脊椎性筋無力症で入院。その間隙を縫って、懸案の妹の障害者年金受給申請、受給率ワーストワンの地域での奮闘。一生懸命な主人公に家族も少しずつ感応していく。で、“半”はどこ?
  ・『「ワイ」を殺す』(下川内遙/佐賀文学・34)はあり得ない。いや、昭和初期までなら……。「ワイ」は路上生活の女で自分の名さえ知らない。自分をワイと呼ぶのでワイに。この小説はワイを殺した容疑で逮捕された男の供述で通している。勝負は日常ではあり得なくても虚構の世界で然もありなんと思わせるかどうかであり、その点合格。一億総背番号の世、「ワイ」は現代に対する反語か。
  ・『分離する人』(磯貝治良/架橋・33)の“その人”。作者と同年齢ぐらいって60安保世代? なのに、2~3㌔のウォーキングコースをシャドーボクシング。酒を酌み交わしても思想信条など語ったことなし。突然姿を消す。どこだかの箱に留置されていた。そしてまた消息を絶ち、お終いでは寂しいので、と沖縄基地闘争に“その人”を配してみた。するとこの付録部分が一番劇的に。分離する人は“その人”なのか作者自身なのか。
  ・『フィクションの可能性』(片山恭一/季刊午前・55)。2000年にわたり人々を酔わせた『聖書』という物語、自由・平等・友愛といった虚構が綻びてきたとき、頼りとなる虚構はもはやマネーしかない?――「貨幣よりももっと人を惹きつける、魅力的なフィクションを作ればよい」「この行き詰まった世界は、広々としたところへ出て行くことができる」。
(「風の森」同人)
《参照:タイトルに込められた“想い”の競演――行き詰まった世界を超えていく新たなフィクションを(片山恭一) 》

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2017年8月 5日 (土)

文芸交流会の「文芸同人誌展示会」の意義について

  外狩雅巳事務局長の骨折りで、「文芸同人誌展示会」が実現した。その後の活動をしることができる。《参照;自由な表現の場をつくる文芸交流会の精神=外狩雅巳
 まだまだ、経済関係者などに文学とか、文芸同人誌をやっていると、大丈夫か? とか言われる。ちょっと変わり者の世界と世間では思われているようだ。だから、同人誌仲間で集まることに意義があるのかも知れない。
 このサイトも変わり者の世界を世間にさらしているのだが、リアルに現物を見てもらおうというイベントができたのは今年の収穫である。読者の少ない同人誌の強みは、独自情報が無差別的に盛り込めるということであろう。それは言論の自由の場があるということだ。

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2017年8月 1日 (火)

西日本文学展望「西日本新聞」2017年7月29日(土)朝刊=茶園梨加氏

題「死者との対話」
田島安江さん「紫の花に」(「季刊午前」55号、福岡市)、森美樹子さん「長い約束」(「九州文学」第7期38号、福岡県中間市)
佐野ツネ子さん「葉子に託されたもの」(一)」(「雑草(あらくさ)21号、福岡県筑後市)、はたたつこさん「点と線と線」(「風」19号、同県筑紫野市)、宮川行志さん「風説幕末石工秘聞「木石にあらず」」(「詩と眞實」817号、熊本市)、いいだすすむさん「黄昏(たそがれ)時」(「飃」105号、山口県宇部市)
文芸同人誌案内掲示板:ひわき さんまとめ)

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2017年7月31日 (月)

文芸同人誌展示会(町田市)での収穫

  町田中央公民館で開催した文芸同人誌展示会(文芸交流会主催)の最終日に片付けと、打ち上げ会があって、そのリアルな現状について、話し合った。《参照:文芸同人誌展示会で、閲覧者多く貴重な体験=外狩雅巳》これはひとえに外狩事務局長の機転によって、突如実現したもので、10日間以上展示できたのは、意義ふかかった。もともと、会場は、市の生涯教育センターとして、俳句会や囲碁将棋などの会場がたくさんあり、そこに出入りする人たちが対象である。7階エレベータをおりると、ギャラリーがあって絵画展なども行われていたところだ。文芸同志会は、かつて文学フリマで販売していたが、今は販売していない在庫品などを出したが、そこそこ減っていたので、ちょっとした文学マニアも存在しているらしいことがわかって興味深かった。

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2017年7月23日 (日)

「グループ桂」の同人誌活動としての作品解説など

  「グループ桂」は、師である伊藤桂一氏が亡くなってしまったので、作品評が同人仲間だけになってしまった。そこで、今後は《「グループ桂」のひろば》で、自作解説を掲載することになった。なお、同誌は、価格がないので、在庫がある分は文芸同志会で800円で頒布しています。
 そのほか、別の同人誌でも「ひろば」を作って、エッセイなどは「詩人回廊」に掲載する話も出ている。

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2017年7月22日 (土)

文芸同人誌展示会(町田中央公民館)の最新情報

  文芸交流会が主催している同人誌展示会の最新情報が出た。《参照:文芸同人誌展示会(町田文芸交流会主催)の現況=外狩雅巳
 文芸同志会も、文芸交流会も同人誌を発行していない。ただ、それぞれの同人誌の同人ではある。そうした事情から、突然のスペース獲得に対応出来たのだと思う。また、協力して本を提供していただいた方もそれを知っておられたからであろう。今月末まで、展示されるので、今後も情報を提供していきたい。

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2017年7月19日 (水)

文芸同人誌評「週刊読書人」(2017年6月30日)白川正芳氏

板橋和朗「日記に記す一万歩」(「美濃文学」95号)、「群系」38号の特集「日本近代文学の始原」より葦原克芳「開化日本 書生がゆく 三遊亭円朝・二葉亭・漱石」等、「第6回 富士正晴全国同人雑誌賞大賞受賞について」より永野悟「大賞受賞のご報告」等・特別賞は「水路」20号(横浜市)と「文芸中部」第100号(愛知県東海市)、「マジカント」創刊号より松原礼二「悪魔夫人 出メルキド記」他、「テクネ」36号「木馬の騎手」(表紙写真・武田花)、久保井研(劇団唐組)の「新生唐組の誕生」、第33回太宰治賞受賞「タンゴ・イン・ザ・ダーク」サクラ・ヒロ、尾崎寿一郎著『ランボーをめぐる諸説』(コールサック社)
片山恭一「フィクションの可能性」(「季刊午前」55号)、「追悼 清水信先生」(「文宴」127号)、中野薫「SODOMY」(「海」18号)、棚橋鏡代著「彩鱗舞う」出版特集(「北斗」6月号)、岩崎正高「青春ラプソディ」(「アミーゴ」76号)
文芸同人誌案内掲示板:ひわき さんまとめ)

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2017年7月18日 (火)

町田市公民館で文芸同人誌展示会始まる

 文芸交流会主催の「文芸同人誌展示会」ミニギャラリーの開催がはじまった。《参照:文芸同人誌展示会(町田)を7月29日まで開催=文芸交流会
 とりあえず、展示本の提供を受けたものを、カートに積んで、展示した。同志会では、このような展示のみで、欲しい人には提供するようなシステムは初めて。公的な会場での販売は、ビジネス利用で禁止。このさきどのようなものになるか、ひとうの実験であり、文芸同人誌の認知と情報収集の場にどれだけ効果があるのか、結果を注目したい。

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2017年7月16日 (日)

新同人雑誌評「三田文学」(2017年夏季号)=柳澤大悟氏

《取りあげられた作品》
・竹野滴「麸菓子」(「麦笛」16号、仙台市太白区)
・高橋道子「ケガレ」(「麦笛」16号、仙台市太白区)
・はのさとこ「再生する魚」(「あまのがわ二〇一六」通巻13号、広島県安芸郡)
・斉藤せち「マイセルフ・ウィズ・マイルーム」(「樹林」623号、大阪市中央区)
・清水公介「みつめて」(「空とぶ鯨」17号、横浜市鶴見区)
・堀井清「無名の人」(「文芸中部」104号、愛知県東海市)
・早高叶「赤い花咲く水の中」(「カム」14号、大阪府高槻市)
「文芸同人誌案内」掲示板mon飯田さんまとめより

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