文芸同人誌「駱駝の瘤」(通信)24号(福島県)を読んで
五十嵐進「農をつづけながらーフクシマにて2022年秋」は、前回の続きだが、政府は国民をだますのが仕事だなと思う。官僚は公僕のはずだが、我々に非論理的な理屈をおしつける。
その他、フクシマの地元からの原発事故の実態と政府の誤魔化し論理のへの反駁の記事が多い。
五十嵐英子・評論「トリチウム水海洋放出ビックリ4題」では、原発を稼働させるとトリチウムという放射性物質が、放出される。常時である。ただ、それを除去するには、膨大な費用がかかるので、除去しないことに、国際機関で決めた。そのことの指摘である。原発のある地域では、事故がなくても病気になる人が、他地域より多いのは、現地の人たちは体験で知っている。米国においても、それは同じである。核兵器と原発の原子力産業は、なくすことが必要なのである。
石井雄二「百日紅のこと」を読んで驚かされた。それは、体調のことで、似たような状況に自分があるからだ。――6月の初め夜中にトイレに起きて、なにがどうなったか、そこで倒れた。その後のことは記憶にないが、自力で階段を這い上がって、妻を呼んだらしい。気がついた時は病院のベッドの中で、救急車で運ばれてそのまま入院となったというーーなにが原因かもわからず、一週間ほどで退院したという。ところが、7月に入って異変が起きたという。食欲不振、不眠、便秘、異常な発汗、体のふらつきなどが次ぎ次と自律神経の不調に、陥ったらしい。痛みはないが、ただつらい苦しいという身の置き所ない感じがつづくという。
状況が自分とよく似ているので、ほかにも高齢者症状の人がいるのではないか、と思う。自分は、5回目のワクチンを打ってもらって、帰りはバスで帰るつもりでいたが、疲れがひどく感じたのでタクシーで帰宅した。なんなく過ごして、夜寝ていて、トイレに行こうと、立ち上がったつもりが、頭をゴツンと床にぶつけて上がらない。もがいてみるが、立ち上がれない。その物音に気づいた家内が、身を起こすのを手伝ってくれた。やっと立ち上がり、壁に手をあてて立ったつもりが、ずるずると、床に崩れ倒れた。その後は、両腕の腱鞘炎のような痛み。顎関節症で、物を噛むと痛む。難聴、どれも原因不明のまま、生活しているのだ。百日紅は、動かずしずかに咲きますね。
発行所=郡山市安積北井1-16。「駱駝舎」。
筆者=伊藤昭一。
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