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2022年2月 2日 (水)

文芸同人誌「火の鳥」第31号〈鹿児島市〉

【小説「狂騒曲第五番『妄想』」本間弘子』
 これが小説とは思えないが、まあ、内容はある。身近でない問題のために、重要な内外の出来事が、頭の上を通り抜けることの話題がある。米軍のアフガン撤退と、東日本大震災、阪神淡路大震災や、火山などの災害対応策の無視などの意識傾向。デジタル化の進行で、マインバーカード、サスナリビリティー(持続可能】、ソーシャルデスタンス、ウィズコロナ、ステイホーム、ダイバーシティ(多様性社会)などを取り入れる時代を語る。そしてレクイエム(鎮魂歌)を説明して終わる。視点だけの話だが、面白い。ついでに言うと、ソリューション(問題解決能力)、リカレント(新しく他のことを学びなおす)、リスキング(いままでより能力を高める学び)などもある。
【「ほとり」稲田節子】
 小島で育った女性が、舞子さんになるまでの話。興味深いが、話の構想を考えてから、書いたらどうか。これは、誰それに読ませようという意欲が感じられない。
【「ヒマワリの残像」上村小百合】
 話の概要は省略するが、「心の貯金箱」というのが面白かった。美和という女の子の個性が少し書けている。
【「ウルムチ・トルファン紀行」杉山武子】
 2003年ころに新疆ウイグル旅した話。いまほど、共産党の抑圧が強くなく、便利さと豊かさの恩恵にあったころの、生活実態が描かれている。このような生活のなかでは、中国人化が強制がされているのかと、参考になる。
発行所=鹿児島市新栄町19-16-702、上村方。「火の鳥社」。
紹介者=「詩人回廊」・北一郎。

 

 

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コメント

伊藤さま。お世話になっております。
いつも丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。励みになります。

投稿: 杉山武子 | 2022年2月 5日 (土) 00時30分

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