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2021年4月28日 (水)

文芸同人誌「駱駝の瘤」通信21(福島県)

 本誌は、原発事故被害にある福島県住民の現地報告など、当事者のレポートなどが毎号あり、その事情を知ることができる。都内での情報取集している関連事項があるので、繰り返して、情報発信するため、「扉の言葉ーフクシマ」(鈴木二郎)を暮らしのノートITO《参照:福島現地の思索「駱駝の瘤」通信21号に読む「内部被曝」》などで、話の手がかりにしてみた。目次を記しておいたのは、今後も機会があれば、本号を手がかりに、さらに記事化してみたいと思うからだ。福島の事故のことは、事故処理水の海洋放出でも問題になるように、本来は核兵器開発とならんで、世界のどの国でも起きている、地球汚染の問題であることを、再認識したい。しかし、暗い話ばかりしていても生きるための面白さに欠けるので、一般記事の合間に活用させてもらいたい。
【「農を続けながら…福島」五十嵐進】
 現地の高校の授業活動で、原発稼働に発生するトリチウムなど、核汚染物質の危険性について、誤解を招くような、洗脳教育につながるようなことが行われているという話である。国策を正当化するために、事実を把握することをさせないのは、罪深いことだ。さまざまな事情があるにしても、事実を知ることを、重要視したいものだ。
【「ハンセン病雑感(二)武田房子」
 1979年に10月29日に東村山にある多磨全生園を見学した記録である。全生園というのがあるのは、何かで知っていたが、詳しいことは全く知らないので、読んで驚くことばかりである。見学した実態のことや、電車の忘れ物にお骨があるという普段は不思議に思うことが、なるほどそうなのか、とそれぞれに事情があることもわかる。よくぞ見学をし、書き記したものだと、深い感銘を受けた。
【「連鎖するもの、響きあうもの、そしてすれ違うもの」きつねいぬ】
 福島ならではの小説で、軽快な筆致で、読みやすい。地域にかつてプラスチックを廃物利用する発電所を作る計画があり、登場人物の祖父が反対で建設できなくなったが、今度はバイオマス発電所をそこに造る計画が持ち上がる。建て前は、グリーン対応で、良よさそうであるが、問題多々あるのがわkる。プラント建設と地元の人々の関心、条件への検証など、登場人物たちの行動をさりげなく示す。もし、福島原発の建設時に、このようなやり方で検証していたら、どうなっていたのかなど、考えるヒントを示している。プラント建設の利権者の姿が不明であるが、そこを省略することで、問題提起をシンプルにしているのが特長。
発行所=福島県須賀川市東町116、「駱駝舎」。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

 

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