我が同人誌に対する肌感覚
寄贈されて積み上げられ文芸同人誌の厚さもだいぶ減ってきました。とにかく到着順に読んでいるつもりだが、必ずしもその順とは限らない。「詩と眞實」という雑誌などは、もう4月号が来ている。だいたい到着するとパラパラと目を通して、積み上げる。文芸同人誌の紹介で難しいのは、その作品がどんな読者を想定して書いているのか、の判断である。だいたいは、その同人会の会員を想定して書いているのはわかる。それと、何も考えずに自己表現として無心で書いたようなものもある。正直言って、そういうのは、紹介の対象にしにくい。ごく個人的な生活レポートで平凡であるからだ。ところが、「詩と眞實」の4月号に、「赤毛夫婦旅ー10年ぶりの東京」(宮川行志)がある。なんでも、2017年、身内のひとの亡くなることが予想されていた時期に雑誌「文芸思潮」エッセイ賞を受賞し、表彰式に出席するように招待状が来たそうである。拾い読みしていると、九州から飛行機で、羽田まできて、そこからバスで、蒲田駅にに来るつもりが、大森駅駅行きに乗ってしまい、そこで蒲田にきて、大田区の下丸子の会場である大田区区民プラザまで来る手順が詳しく記してある。感心したのは、バスの途中の停留場の名まで記してある。完全に自己表現の旅行記で、紹介するほどでないな、思ったが、まてよ「文芸思潮」の表彰式に遠法から来た人は多いのではないか。すると、同人誌仲間には普遍性があるのかな、と考えてしまう。読んでから、紹介文を書くまでに、いろい悩むのである。じつは、自分は転居したことで、その近くに住んでいる。「文芸思潮」の五十嵐編集長とも顔見知りで、同人雑誌優秀賞の選考前の下読みをしたこともある。作家として寄稿もしている。《参照:「『超文学フリマ』に観た日本文学の潜在力への挑戦」の概要》ーー普段は何を書くか、わからなくなってきた。こんな話はどうなのかな。
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