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2021年1月23日 (土)

苦節10年の時代でなくなった有名文学賞

第164回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)に芥川賞は宇佐見りん氏(21)の「推(お)し、燃ゆ」(「文芸」秋季号)に、直木賞は西條奈加氏(56)の「心淋(うらさび)し川」(集英社)に、決まった。いま、「ら・めえる」という厚い同人誌を読んでいる最中だが、何か言った方がいかなーと思って記す。今度の芥川・直木賞はについては、現役大学生の宇佐見氏は21歳8カ月の現役大学生。2004年の綿矢りさ氏(19歳11カ月)と金原ひとみ氏(20歳5カ月)に次ぎ、史上3番目の若さとなった。文学的世界の文化力が相対的な伝搬力を失った現在、受賞者は若いほど良い。時代に対応した新しい作品を生み出すのに先が長い若者の方が、出版社の似も良いし、作家の世界を飛び出して行く力もっている可能性が強い。自然な現象である。近代社会の文壇を形成していた時代には、菊池寛が、小説は25歳になってから書くべきだという説をとなえている。これは、社会情報が少なく、様々な現象の意味を飲み込むのに、25歳まではかかるので、バランのとれた知性が備わるという意味があったのであろう。しかし、現代は社会が多様化し、その全体像を把握するのは、いくら年数を重ねてもできない。情報取集力でも若者の方が良く知っている。また、今日は「詩と眞實」月刊同人誌の2月号が届いた。そのなかに「詩と眞實賞」という賞の受賞者が決まったとある。自分は、スマフォをもたず、ツイッターもやらない。かつての情報屋が、情報の外にいるので、今の時代の気配から離れた場所での話しかできない。

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