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2020年10月27日 (火)

文芸同人誌「勢陽」第33号(志摩市)

【「岩倉のおばさん」水田まり】
 絹子という少女の知った岩倉八重というおばさんは、芯が強く、女手一つで子供育てあげ、孫を可愛がるのであった。その孫と遊んだ絹子が、甘えん坊の彼女の孫に、厳しい態度で接した。そことから、内心で絹子は岩倉おばさんと出会うと、心がひるむ。岩倉おばさんの人生哲学と、その孫の話に過ぎない掌編小説。どこか申し少し切れ味が欲しいところ。
【「練馬っ子になって」長木玲子】
 律は、東京M大学の文学部に入学して、親もとを離れ、従妹の咲の家に行く。そこが練馬区の石神井公園の近くである。そこから練馬区の案内記となる。自分は、20年以上前まで、石神井公園に住んでいた職業作家夫妻をしばしば訪れていたので、懐かしい。そのご夫妻の運営する文芸同人誌に入会していた。当初は、中年女性たちの生き甲斐のための、エッセイ発表の会であったが、生活日誌を書く会員に、文才のある女性がいて、文芸雑誌の新人賞をとったりした。そのためか、作家志望者も増えた。書いたものを先生に読んでもらうことを目的とした生活日誌派と、作家志望者派と分派して、二つの同人誌を運営していた。石神井公園のの近くには、当時、中原ひとみの住む家があり、文化人の町であった。石神井公園は、今は、中央を道路が分断しているが、当時は道路開通に住民が反対していたものであった。本誌の掲載作品の雰囲気が
当時の生き甲斐追及記録型の同人誌の精神を思いおこさせる。
【「父の思い出」秋葉清明
 87歳で亡くなった父への息子の想いで。優しくて、暴力を振るうことなどしなかった父親の困難な時代のエピソードなど、国鉄電車の運転手としての律義な性格が描かれる。良い印象の記録である。
【「島の神隠し」夢之兵夫】
 田舎の実家が空き家になっているため、信一郎は、家の手入れと畑を耕しに通う。畑仕事をしていると、ツグミが親しげに鳴く。仕事に疲れて寝ているところに、女性が訪ねてくる。ツグミの化身で、もとは人間だったという。やがて信一郎は、その女性とツグミの化身となって暮らすが、渡りの旅の途中に命を落とす。文章が良くて、滅びの美学に慰められる。
【「ある緩和ケア病棟の記―新型コロナの年にー」翠山可笑】
 「私」は70歳になる。兄と宏二という弟がいて、弟は多少知的障害があるらしい。よく理解できないが、とにかく弟ががんになって47歳でなくなるまでのことが、書いてある。コロナ時代の大変さは書いてないが、ひとつの記録であろう。
【「うのと駿之介捕り物余話(第四話)」水田まり】
 うのという岡っ引きのような仕事の女性の視点で、江戸時代の風俗と人情を描く。江戸時代愛好家の時代小説である。おたきという女性像が主に描かれている。話にメリハリが不足していて、何が軸になるのかがわからない。おたきは、普通の女性で良く描かれているが、作者の価値感が明確でない。自分が受け取った感じでは、おたきは悪人ではないが、結果的には、悪女の部類に入るのではなかろうか。視線が曖昧なので、大衆性にも欠けてしまているように思えた。
発行事務局=〒517-0502志摩市阿児町神明588、水田方、「勢陽文芸の会」
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

 

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2020年10月22日 (木)

月刊文芸誌「詩と眞實」856号・2020・10月号・(熊本市)

 本誌を読み終えたので、紹介を書こうかと思っていたら、もう11月号が届いていた。改めて、同人誌を月刊で発行することの、すごさを感じた。
【「ベーコンとイルカ」斎藤てる】
 主婦の私は、40代。小学2年の息子がいる。夫とは、いつの間にか心のなかで、「あいつ」と呼ぶようになっている。こうしたことがわかるまでに3頁は読まなければならない。物語るという心がけがなくても、小説とするのが、書く立場からの同人雑誌の良さであろう。読む方も、ただで読むのだから文句は言えない。離婚、乳がん、それが大変だと言いたいのか。随所に工夫をした形跡があるので、書いていて充実したであろうが、読む方は井戸端会議を聞くようで、どうも……。現代的な文学の中には入らない感じ。
【「飛べ、フラミンゴ」あびる諒】
 まさに現代の家族関係やそのよじれを、渦中の女性の立場から描く。義父からの性的な虐待があって、スナオという若い女性の生活態度を赤裸々に描く。男女の夜の世界の性液の臭いのする水商売である。なかなか若々しい筆致で、読ませる。文芸同人誌の多くは、社交の部分をもっているので、露骨な表現は避けられてしまうのだが、これはそうしたこともなく大胆な表現で目を見張らせる。品位に欠けるという面もあるが、それは作者の意図がどこにあるかに関連してくるので、何とも言えない。自分は、商業誌向けに、書いて長すぎると採用されなかった作品があった(40枚が普通)。ミステリー調のトリックに、性交場面を入れたものを、ネットの「小説家になろう」に掲載したが、公序規定に違反すると、削除された。
 なお、雑誌「季刊文科」82号に、今村有成発行人の寄稿がある。伝統のある月刊誌形式の継続が危ぶまれた経過が記されている。
 本誌11月号には、10月号の合評会での「作品評」記録がある。
 「ベーコンとイル力」にいては、乳癌に冒された40代女性の物語。夫婦愛、子供愛、親子愛をテーマに,海辺の景観を詩的に取り人れた素直で、哀しく.逞しい作品。書き込んで欲しい所が書き込めていないし、新しさもない。この程度の事で.悩まないでくれ、と思う。夫と妻との関係が具体的に書かれていないうえに、離婚時のことが書かれていないなど誤魔化して書いてある、など厳しい指摘もあった、また、主人八公は、育ち.もいいし.性格も純,感受性も豊かであ.ることが窺えるが、苦しいことなどを悪として自身から追い出そうとしているのではないか、との意見も出たという。
 「飛べ、フラミンゴ」については、ザラッとした乾いた文体で、新資本主義下の日本で.生きる若者達を、動物園で羽根を切られて飛翔できないフラ.ミンゴにダブらせて書かれた作品。両親が離婚、再婚、義父からの性的虐待などの影響を受けて育った高校一年の真夏スナ.オ。社会性があり、好評価であったが、表現が汚いという指摘があったという。
 ――なるほど、と納得した。
発行所=〒862-0963熊本市南区出仲間4-14-1、今村方。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

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2020年10月19日 (月)

文芸同人誌「私人」102号(東京)

【「フォーチュンカウンセラー」みやがわ芽生】
 本作品は、巻末にある作品であるが、ちょうど自分の考えていることに、関連するものがあるので、これから紹介する。語り手の「私」はフォーチュンカウンセラー。占い師のことをこう称するそうである。まだ、若い女性で、それだけで生活できず、アルバイトもしている。ここで、タロットカード占いの基本と、どんな人が占い師の客層なのかを、説明してくれる。非常に話の運びはスムーズで、登場人物の書き分けも手際がよい。作者の体験が入っているとしても、(実際は不明だが)、創作として、作品と作者の距離感がしっかり取れている。会話が当意即妙。才気があり職業作家的な手腕の持ち主なのが、わかる。これは小説の骨格をもっている。純文学ではない、と感じる人がいるかも知れないが、なにはともあれ小説というものである。自分は、その意味で純文学というものがわからない。作者と作品がくっついていて面白くないのが多いのである。エッセイにしても、なにを表現しようとしたのか不明なのもある。商業誌の純文学作家でも、作品との距離感がないのもある。同人誌作家のなかには、それを手本にしているのではないか、と思わすものもある。自分は、それは小説には思えない。この作品を読んで、やっと小説が読めたと、うれしい気持ちになった。
【「アラスカの夏」えひらかんじ】
 サンフランシスコの会社に父親のコネで就職した若者が、アラスカに行きたくて、そこに出かける。アラスカの風物が良く描かれている。その体験を生かしてか、精神をリフレッシュさせで、米国でのビジネスに乗り出す。ちょっと以前の時代らしいが、雰囲気的にアメリカ人のハイソサエティの情況と特性が理解できる。
【「ナナハン」根場至」
 定年退職後なのであろう、生協の配達仕事をしている主人公が、配達先のお宅に大型2輪バイクおいてあるのが気になる。そこで、自分もそれに乗ってみたくて、その家の持ち主に、後ろに乗せて欲しいと頼むが断られる。そこで、一念発起、まず普通2輪免許をとり、バイクを買う。その後、大型2輪免許も取得する。200キロもある大型バイクを支えるのも大変な体力がいる。そのため快挙であろう。高齢者のもつ夢を追求して大変面白い。
【「98点」杉崇志】
 カナリアの愛好家には興味深いであろう、少年時代からのカナリアに凝る男の話。カナリアの生態や飼い方には、理解が深まるが、文芸的な小説には思えない。語りの要領が悪い。小説教室の作品であるなら、批評のしやすい作風であろうと改めて思った。
【「協力者」梶原一義】
 昭和48年ごろの、政治思想活動の革命を目指す「過激派」に関する、一般人というか、ノンポリの人たちの話である。成増署から、地域の学生相手の下宿屋に、電話が入る。過激派と思われる人物の家宅捜索を、秘密裏に実施させてほしい、というのである。本人に内緒で、そんなことをしていいのか、もし、革命派だったら、ゲバ棒組の祟りが出るのではないかと、大家さんは悩む。いかにもありそうな話で、場所も具体的なので、おそらく事実に近いのであろう。この時代の政治的地下活動の一端が知れて面白かった。
【「『内向の世代』の疎開小説―李承俊『疎開体験の戦後文学史』を読む」尾高修也】
 李承俊『疎開体験の戦後文学史』という著書が青土社から出ているそうである。黒井千次、高井有一、坂上弘の疎開小説を論じているという。人間の奥深い心理を小説で表現するには、文章力の巧みさが求められる。日本の共同社会との不調和感について、思い当たるところがある評論。
発行所=東京・朝日カルチャーセンター「尾高修也教室」
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

 

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2020年10月17日 (土)

西日本文学展望「西日本新聞」9月30日(朝刊)=茶園梨加氏

題「恋愛」
横山起朗さん「海、またはその先で」(「文学と汗」創刊号、宮崎市)、白石すみほさん「運否の境」(「ふたり」24号、佐賀県唐津市)
右田洋一郎さん「風のテラス」(「詩と眞實」855号、熊本市)、類ちゑ子さん「電子レンジ」(「ふたり」24号)、吉田耕治さんの随筆「我らの遍歴時代、中村哲との半世紀」(「ほりわり」34号、福岡県柳川市)
〈樋脇〉8月に「文学と汗」(宮崎市)が創刊されたとのこと。うれしいです。創刊号には小説のほか詩、評論、写真、イラストも掲載されているそうです。《「文芸同人誌案内・掲示板」ひわきさんまとめ》

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2020年10月13日 (火)

文芸同人誌「季刊遠近」第74号(横浜市)

【「名護の酒」浅利勝照】
 タイトルから沖縄の話ばかりと思ったら、ラスカイルという高校生時代の英語教師の死を知らされ、沖縄の紀行とラスカイル教師の話が、重層的に語られる。こういうのは、どのように紹介をすればよいのか、迷ってしまう。沖縄を知る人には、興味があるだろうし、それなりの感性の表現になっている。ただ、文学的には精神の充実が足りていない。本人が語りたいことがあって気が済むならば、それも良いかな、と思わせる。
【「雪に埋もれた家」花島真樹子】
 手法は、秘め事のある女性が、高齢になって、その過去を打ち明けるというもの。意地悪であった叔母を階段から突き落としてしまう話。事故のように見えて、誰にも疑われなかった。語りは「私」であり、そこに罪の意識を超える環境の辛さが表現されていて、形式と内容が合致していて、文学的完成度が高い。作者は、このコンラッドやサマーセット・モームが多用した、一人称形式で文学性の香りのする手法をすっかり身に着けていて、申し分がないが、19世紀的手法も古い形式でもある。今となっても、新鮮さがないわけでもない。
【「敵と邪魔者」逆井三三】徳川幕府が権力を尊王攘夷側に譲った明治維新。そこで活躍した志士たち、大久保利通や西郷隆盛たちの戦術と戦略を明快に、解説する。権力を守る武士たちに代わって、徴兵制による軍隊にとって代わるのであるから、武士にとっては、大変革である。ここでは、それを革命としている。
 新時代の転換期を描いたものとしては、整理がよくて分かり易いが、人それぞれ会社が単純ではない。これを読んでも、日本人の社会組織のありかたが、個性的であることだけはわかる。何が良くて何が悪かったのかは、誰にもわからないことがわかる。
【「青い三角屋根の家」小松原蘭】
 主人公の「私」は、亡くなった父親の父の戸籍を抹消するために実家に帰ってくる。そこでどんなものが物語がはじまるのかと、進むと、話は小学時代のことに飛ぶ。ん?と思うが、読みすすめても、父親の戸籍に関する話はでてこない。今度は桃子という学生との話がはじまる。ここからまた、別の話に移るかも知れず、それまで読んでいたことが無駄になるといけないので、その辺でやめた。現代文学の変質ぶりを知りたいひとには、お勧めである。
【エッセイ「ともだちのこと」難波田節子】
 これは、高齢者の友人との連絡の手段としての年賀状の話から、その周辺のことが述べられている。わかりやすい。自分もたしか一昨年の年末に、家内がインフエンザで、身体感覚を狂わせたことで、大晦日には救急車を呼び、そのごたごたで年賀状はどうなったか、いまだにその影響で、はっきりしない。見つまされる話である。また、コラムに脚の手術で対外用に杖を持つといいとあるのも、昔の怪我が響いて、歩きにくくなった自分の身に染みた。
 たまたま「季刊文科」という雑誌が届いたのでみたら、同人雑誌特集で、誰かが「季刊遠近」の難波田さんは優れた作家だと、褒めていた。同感である。
発行所=〒225-0005横浜市青葉区荏子田2-34-7、江間方「季刊遠近
紹介者=「詩人回廊」発行人・伊藤昭一

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2020年10月 8日 (木)

最近の文芸同人誌観=自己表現の場

 文芸同人誌がよく届きます。その役割も時代と変わっているのでしょう。別に文芸評論家でもなく、ただの読書家ですから、ぼちぼち読んでいます。今日は、送られてきた同人誌を発行日の順になべて見ました。12冊あります。自分は、人間は日記をつけること、そこから考えました。日記は発表する必要はない。出来事を書くことは、考えの整理になります。それだけで、充分で発表の必要性はないでしょう。そうすると文芸同人誌に日記のようなものを発表するというのは、発表することに意義があるということのなります。それが自己表現というものでしょう。こう種類のものがばかりであったら、文芸雑誌とは、言わないでしょう。綴り方か、作文です。誰が読んでも理解できる日常的な題材になります。同人雑誌で、タイトルだけで、どれがどれだか判らないので、全部に目を通すしかない。すると、文芸同人誌が文学作品ばかりでない、ということがわかります。そいうことを念頭に置いています。同人雑誌の最大の長所は、同人仲間で費用負担する貢献性から、何人かの読者を獲得できることでしょう。これが大前提にあると自分は考えます。

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2020年10月 6日 (火)

文芸同人誌「R&W」第28号(名古屋市)

 本誌の読者歴は長い。発行間のもない時期から寄贈されてきた。まだ、自分が神田に事務所をもっていて編集業もしていたころだ。たしか第3号ごろだったか、渡辺勝彦氏の作品を紹介したところ、事務の電話番の人から、同氏の勝手の知り合いという人が23人いて、問い合わせがあったという伝言があった。その後も問い合わせが多かったので、記憶している。野心的な作品を書いていたので、毎号気にかけていた。あとがきに、彼が亡くなったとあるので、こちらも会ったことがないのに、気落ちして、しばらく読む気がしなかった。7月の発行であった。その他、あとがきによると、本誌27号の森岡篤史「不思議な国のアリの巣公園」が文学界の同人雑誌優秀作に選ばれたという。「炎街天」と改題して「文学界」6月号に掲載されたそうだ。自分は、現代純文学の世界を理解していないが、同人誌作品のどの部分に手を入れたかを知ることで、編集者が間に入る意味がわかるであろう。
【「イエローの事情」小路望海】】
 現在の新型コロナのパンデミック世情を反映したのであろう。まず文章の区切りが「六月一〇日 死者数三〇二  集団発生なし」というように、現在のニュースの形式を採用し、社会がパンデミックになっていることの説明になっている。ここは巧い仕掛けである。話は2年前から、感染症が流行り、抗体がない人は死に、治療法はみつかっていない。だが、抗体を持っている人が96%にまでなっている。数少ない抗体を持たない人たちは、集まって暮らし、外出許可書をもって外にでなければならない。そうした状況の中で、テーマは差別と恋愛にのみ絞られて物語を作っている。短編なので、構成が甘く、小さなまとまりになっている。パンデミックを題材にした必然性はないようだ、出来の良し悪しは、論外だが、文芸同人誌作品にも時流に敏感反映させている面白さはある。
【「別れ」蜂原すばる】
 これは、福島原発事故の避難民を題材にして、飯館村のケースをモデルに、イジメや差別で他人不信になる雰囲気のなかで、若い思春期の男女の、人を信じ合うことの大切さ描く。現実離れしているところが危うい感じがある。
【「嘘と茸」盛岡篤史】
  「私」は、夕凪カルチャーセンターの小説教室の受講生が、同人雑誌「W&R」を発行している。専門学校時代の同級生である青田佐紀と、久しぶりに会う。舞台設定が、本誌そのもの存在を借りている。編集者が畑辺冊彦氏になっているから、実物の渡辺勝彦氏のパロディになっている。女性の虚言に振り回される「私」。ひねりが不十分で、そこで過去に発表した作品の一部再録などもあり、自分には、散漫さが目立った。趣味に走り過ぎた素材である。
 ほかにも、家庭の事情小説や、生活日誌的な作品が多くある。よくある、よくあるという話の範疇を出ないものが多いので省略する。誰かに読ますための創作に徹するか、切実な話で読者の興味をそそるか、ピントのあったものを読みたい。その作品も理出来るというのは、創作の工夫と範囲が狭いということではないのだろうか。
発行所=〒4600013愛知県名古屋市中区上前津147、松本方。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

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2020年10月 2日 (金)

西日本文学展望「西日本新聞」9月30日・朝刊=茶園梨加氏

題「恋愛」
横山起朗さん「海、またはその先で」(「文学と汗」創刊号、宮崎市)、白石すみほさん「運否の境」(「ふたり」24号、佐賀県唐津市)
右田洋一郎さん「風のテラス」(「詩と眞實」855号、熊本市)、類ちゑ子さん「電子レンジ」(「ふたり」24号)、吉田耕治さんの随筆「我らの遍歴時代、中村哲との半世紀」(「ほりわり」34号、福岡県柳川市)
〈樋脇〉8月に「文学と汗」(宮崎市)が創刊されたとのこと。うれしいです。創刊号には小説のほか詩、評論、写真、イラストも掲載されているそうです。《文芸同人誌案内・掲示板》ひわきさんまとめ。

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