「季刊文科」の川中郁夫氏の同人雑誌評の特性
文芸誌「季刊文科」81には、同人誌季評として、川中郁夫氏は、寄贈された同人誌約100冊を読み通したという。それを社会体制における前期資本主義と後期資本主義に分け、そこでの生と死の概念に焦点をあて、その分類法から、同人誌作品の意味を分析している。大変な労作であり、難しい作品解釈になっている。こうした発想が出るののも、季刊文科の年間購読に会員制をとっており、会員は雑誌年間購読料6千円に4千円をプラスして会員となる。そこから会員となった同人誌作家に会員コーナーを設けて執筆せきるようにしたらり、優秀作の転載したりしているのであろう。外側から見るとそう見える。文芸同志会も会員制度であるが、会報的な情報媒体を出さなくなった。似ているような、そうでないようなところがある。当会は、今は拡大する姿勢をやめたが、事務所をもっていた当時は、フリライターの育成のために、会員としての名刺の発行を許可し、それで取材をし易い様にしていた。季刊文科の編集者もいろいろ状況を把握しているようなので、有料で取材用会員証書を発行したらどうかと思う。「季刊文科」は、明らかに、拡販のための編集手法がとられている。しかし、普通の同人誌は、同人の書き手を維持するための編集である。だから、同人誌は売れなくても良い様に形成されている。そのかけた穴埋めに「季刊文科」は注力しているように見える。
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