« 文芸同人関係者の集会自粛活動の現状=外狩雅巳 | トップページ | 「春の書店くじ」2020年度、当選番号発表 »

2020年5月22日 (金)

「怪物」東山彰良(東京新聞・夕刊)連載開始について

  自分は、スマホを持っていないので、パソコンにスマホの機能をつけることに迷惑をしている。ちょっとタッチしたり、ポインター動かすとまったく必要のない画面が出てくる。ところで、5月20日に「怪物」連載の第一回がはじまった。その出だしには、1編の物語が始まる必要条件が、縷々と述べられている。そして、何が問題で、何を語ろうとするのか、その意図を語っている。先に物語の骨組みを語ってしまうのだ。この手法は、ミステリーが、わからない犯人探しにその手がリを、順次読者に知らしめて、謎を追い最後に犯人をわからせるという、エンターテインメント構造とはまったく逆である。犯人も動機もすべて明らかにして、それから物語を始めるのに等しい。それを考えると、「怪物」は純文学の正統的手法ではないか、という理解ができる。
  小説作法の基礎を学ぶには、この第1回分だけを読んでも十分なほどだ。自分の小説感を満足させるものがある。圖司に、作者がこのような手法をとることにした、文芸界環境をおしはかることができる。

|

« 文芸同人関係者の集会自粛活動の現状=外狩雅巳 | トップページ | 「春の書店くじ」2020年度、当選番号発表 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 文芸同人関係者の集会自粛活動の現状=外狩雅巳 | トップページ | 「春の書店くじ」2020年度、当選番号発表 »