« 文芸技法・小説の書き方=穂高健一 | トップページ | 文藝誌「浮橋」第4号(芦屋市) »

2020年3月 1日 (日)

退屈と愛情不足感が生み出す気分

 人は、退屈する動物であり、愛情を内包することを必要とする。自分が文学作品から得た表現のなかで、このことを感じた。社会的な事件を起こした人物の情報を得ることに、その人の内面的な空虚さや、退屈感を推しはかってしまう。同時に幼児期に愛情の不足がなかったのか、などを考えてしまう。そうした観点から生まれたのがこの評論である。《徳田秋声「仮装人物」が描く山田順子の人間性(16)伊藤昭一》。すでに、文化的な表現の主体は、視覚的な映像イメージに奪われてしまったが、文章による表現の独特のものは、哲学的な抽象表現世界との連結において、優位性は揺るがないように思う。

|

« 文芸技法・小説の書き方=穂高健一 | トップページ | 文藝誌「浮橋」第4号(芦屋市) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 文芸技法・小説の書き方=穂高健一 | トップページ | 文藝誌「浮橋」第4号(芦屋市) »