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2019年7月16日 (火)

文芸同人誌「私人」第99号(東京・朝日カルチャー)

【「八月の残照(後篇)」杉崇志】

 太平洋戦争で、兵士になっていた父親の人生を追うなかで、子供が自分の父親親探しをする話がメインなのか。

【「叔父の手記」えひらかんじ】

 叔父・河野数之の「生き残るの記」の手記を派遣する。1946年から結核にかかり清瀬の療養所に入所。当時は死に至る病であったが、ストレプトマイシンの製品化に間に合い一命をとりとめる。そこからの人生が語られる。いわゆる額縁方式の作品であるが、おそらく実話であろう。記録的な意味を感じた。

【「ウエールズの父(一九三九年)」根場至】

 山登りが好きな叔父の話。

【「曖昧な記憶」みやがわ芽生え】

 既婚女性の家庭と離婚と、その元夫が交通事故にあって、いろろなことが起こる。しかし、記憶が曖昧であるという、そのままの話。

【「五十年後の復刊ー三木卓の『ミッドワイフの家」尾高修也】

 三木卓の掲題にの小説が復刊されており、その作品への作者のこだわり方が指摘されている。よくその意味を考えてみたいものだ。文章をかけば小説になるというのは、天才のやることで、娯楽作品なら読者に時を忘れる面白さを、純文学なら、こだわることへの強さを求めたい。どちらでもなければ、ただの作文としか読めない。文章をくふうしてこそ小説になるのだがなあーー。ただ、最近の文芸というもの対する考え方の表れを知ることができる。

  その他【「和解」笹崎美音】、【「トサカ」百目鬼のい】、【「マイ・ウェイ/和子の選択」根場至】、【「セロニアス・モンク」杉崇志】などがある。

発行所=朝日カルチャーセンター

紹介者=「詩人回廊」北一郎

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