文芸同人誌の岐路が見える
文芸同人誌の現象として、話題にしているのが小野光子のひろば「文学同人誌の衰退とその影響]である。これは、高齢化などで、同人誌の書き手で構成員が減ると、原稿そのもの集まらない。そのため、発行が出来なくても、誰も困らない。それまで、それが成立してきたのは、読者が不在で同人が読者であったからである。
私自身、「砂」に参加してきたが、幾度も言ううように取材対象選んで、その人だけは読者になるという方向性をもたせて、辛うじて他人が自分が書かれているから読むという、システムを作った。しかし、専門編集員がいないので、どうできるのかがわからず、やりようがなかった。取材先だって、漠然とした話では、相手にしてくれない。
文学フリマでの状況では、若い人たちが、是非とも他人に読んで欲しいというものを書いて、フリーマーケットで売り込んでいる。他のブースからどんな風にすると売れるか、調べに来ることもある。読んでもらうための工夫をしているところが、やはり売れているのである。
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