文芸同人誌「駱駝の瘤」通信15号(福島県)
本誌の第15号(2018年春)で「3・11、7周年号―木村幸雄先生を偲ぶ」(84歳で昨年9月他界)を特集にしている。そこに、本誌が木村幸雄氏により、2011年の3・11の地震・原発災害をうけて創刊したものであることが判った。原発事故に関する貴重な現場報告は、こうした創刊の由来があるのだということがわかった。木村氏は野間宏の日本文学学校にかかわったり、して福島に教員としてきた人らしい。
現在の東京には、福島から上京してくるひとや、現地にブランティアに定期的に通う人もいる。すると、いろいろな病気を発症している人が多かったり、鳥の鳴き声の現象を感じたりしている話を聴くが、どれも普通より少し変だということしか言えない。しかし、原発が気がかりを増幅させていることは、確かである。《参照:気がかりをそのままにするか=事故と放射能被ばくの影響》
私自身、個人的には3・11の災害が起きる前から、東電の送配電独占が、地元の産業生産性圧迫している、という問題意識をもち、地元企業と東電を取材していた。高い電力料金による利得を要所に結びつけ、巧みな誘導手法は、事故前から知っていた。電気代の請求用紙をよく読んでみれば、もっと安くできるはずなのに、原発の経費がそれをさせない仕組みが、ネット検索でたどって調べればわかる。スマホでは無理なので、活字化が必要かも。
本誌の執筆者の秋沢陽吉氏「雪はしきりに」が「丸山健二塾」の塾生作品としてネット公開されている。
それぞれ興味は尽きないが、野間宏、丸山健二の作家の愛読者である自分の意見を述べるのは、いまは面倒で、怠けさせてもらう。
発行所=福島県須川市東町116、「駱駝者」。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。
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