« 同人誌季評「季刊文科」74号=評・谷村順一氏 | トップページ | 筒井康隆さん新刊「誰にもわかるハイデガー」を語る »

2018年6月16日 (土)

文壇バー「風紋」2018・6月28日閉店へ

今年で没後70周年を迎える作家・太宰治の作品のモデルになった林聖子さん(90)が営む東京・新宿の酒場「風紋(ふうもん)」が2018年6月28日をもって閉店するという。檀一雄や中上健次ら多くの文人が集い、一世を風靡(ふうび)した「文壇バー」が、またひとつ消える。19日は桜桃忌。《参照:バー「風紋」の林聖子氏が森まゆみ氏に父と文壇人を語る(中)》
 林さんは、母親・富子さんとともに戦前から母娘2代で太宰と親交があった。太宰が1947年に発表した短編小説「メリイクリスマス」で、林さんはヒロインの少女として登場。富子さんも主人公の「唯一のひと」として描かれた。
 太宰の世話で新潮社に入った林さんは、「三鷹(東京)の自宅に印税を届けに行ったこともありました」と懐かしむ。「サービス精神が旺盛で、面白い話を次々にしてくれる人でした」。48年6月、太宰が入水(じゅすい)した三鷹市の玉川上水の現場にも駆けつけた。
 初代「風紋」を新宿5丁目に開いたのは1961年。当時は住宅街の一角にあり、4坪(約13平方メートル)の小さな店だったが、「人間失格」を出版した筑摩書房社長の古田晁(あきら)や太宰の親友・檀らがひいきにしたことをきっかけに、作家や編集者、詩人、映画監督らでにぎわった。太宰の師・井伏鱒二も訪れた。
■朝日新聞=ママは太宰治が描いた少女 文壇バー、また一つ終幕

|

« 同人誌季評「季刊文科」74号=評・谷村順一氏 | トップページ | 筒井康隆さん新刊「誰にもわかるハイデガー」を語る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 同人誌季評「季刊文科」74号=評・谷村順一氏 | トップページ | 筒井康隆さん新刊「誰にもわかるハイデガー」を語る »