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2018年4月28日 (土)

雑誌「弦」の番外編としての、「悲劇の戦闘機」(1)(下八十五)

  「弦」103号が到着して、一番先に読んだのが、「悲劇の戦闘機」(1)(下八十五)である。ここには、戦闘機の製造のための生産管理の当時の現状が、よく記されている。当時は、コンピューターを備えたNC旋盤がなく、良い製品を作るための用具の開発から描かれている。また、また未熟な技術者によるお釈迦失敗作)の出し方もすごく、採算を無視した国策のムダが表現されいる。文芸的な作品ではないが、同人誌ならではの、自由な表現力の発露として読める。《参照: 「悲運の戦闘機」(下八十五・著)に読むモノ造り(1)=「弦」103号》
 さらに、戦闘機の開発NOまで、記録されている。製造現場での出来事を語ることで、日本社会の精神性まで浮き彫りにするのではないかと、期待してしまう。私自身は、1942年生まれであるから、1歳の時のものである。シンガポールを昭南島といっていたが、それから間もなく、作者はすでに製造現場についているので、知らないことばかりである。戦線拡大で状況が悪くなっていることが、ここでは間接的に示されている。

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