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2017年10月 3日 (火)

文芸時評9月(東京新聞9月28日付)佐々木敦氏

ウェブで同時連載、上田岳弘「キュー」物語と作風の行方は
今村夏子「木になった亜沙」さらなる飛躍を期待
≪対象作品≫
上田岳弘「キュー」(「新潮」・「Yafoo Japan」)(スマートフォン向けのブラウザーで提供されるコンテンツ(https://bibliobibuli.yahoo.co.jp/q/)に行くと無料で読むことができる。/今村夏子「木になった亜沙」(「文学界」10月号)。
 (一部抜粋)――1990年代の初頭に、筒井康隆は「朝日新聞」紙上での小説「朝のガスパール」の連載をASAHIネット(当時はまだパソコン通信だった)との連動で行った。2000年代半ばに阿部和重は「ミステアスセッティング」をいわゆるケータイ小説」の携帯で連鎖した。テクロノジーの進化は、文学なり小説なりの主題や物語のみならず、それらが書かれ/読まれる環境=インフラにも大なり小なり影響を与えている。そのようなことには無頓着な作家も多いが、ITの発展に敏感にならないでいられないタイプの小説家も居り、自らIT企業の役員でもある上田はその最初のヴァージョンと言っていい。――

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