「喪失の記憶」(佐藤裕)の詩的コラージュとロマン
「詩人回廊」(佐藤裕の庭)での「喪失の記憶」は、言葉を唯物的に並べ置くと、ひとつのコラージュイメージが湧き出るところがある。これは、詩的な資質であるらしく、ハードドライな現代社会のひとつの表現になっている。
イメージとイメージのつながりは読者の想像に任せられており、意味の不確定性をもつ手法で典型的なところがる。過去の作品の散文では、現代社会におけるロマンを語るものがある。いずれにしても多くの情報消費を前提としたなかで、心の癒しをえることの難しさを読むことができる。
| 固定リンク
コメント