佐藤裕「もてあます身体」から
自分の身体が、時間の中に泳いでいるに過ぎないと、気づく時がある。「もてあます身体」佐藤裕(「詩人回廊」)。その象徴的な出来事がこれである。
突然に、普通に広場を歩いていて、突然なにか躓いて転ぶ。てっきり、何かが躓くものがあるのだと、付近を捜すが、ただの平らな道である。原因は、自分の足か脚が、上がらなくなっているのだと理解するのに、半日ほどかかった。還暦。それが、人生のカウントダウンのはじまりであったのであろう。この詩は、身近にそういえば、あったな、と思わせるところがある。
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