東電テレビ会議49時間の記録を観ると
福島原発事故で、その経営者の責任を問う訴訟で、検察が不起訴にした。放射能汚染にさらされた被害者はもちろん、この事故で、ドイツ、台湾、韓国が脱原発を決め、米国では事故対策でWH社が採算に合わず倒産。債務保証した東芝も倒産の危機にある。
これで、いくら法人でも、経営者に何の責任もないのはおかしいと、検察審議会にかけて強制的に起訴になった。本当は、幹部全員が対象だったが、裁判進行の都合上3人に絞られた。
その初公判とあって、関係者が大集合した。午前中から東京・参議院議員会館に関係者が集まっていた。自分は午後から会場に行ったが、記者会見前にOurPlanet・TVが制作した「東電テレビ会議49時間の記録」映画を見た。これはネットで放映されたものを短縮したもの。いざ、通してみると、事故の現場そのものが、事実を把握できずにてんやわんや。本部と現場の連絡ができずにいる。現場がわからないのだから当然のこと。あまりの情報のなさに、当時の管総理が官邸から乗り込んでくる直前までが記録されている。それ以降の経過の録画は東電が公開拒否をしているそうだ。《参照:強制起訴で新資料出る!東電福島原発事故刑事裁判の初公判》
それでも、原子炉が爆発しても、現場でそれが何による爆発かわからない。水素爆発であろうと考えるが、人が行って確かめられず、わからない。どういうわけか、現場がわからないのに、「なんだかメディアでは、水素爆発と報じているそうです」という声が記録されている。これによって、たとえ核爆発であっても、メディアは水素爆発と報道する仕組みに入っていたことがわかる。実際、3号機は核爆発である現象が認めらている。いずれにしても、事故が起きたら、どれほど手がつけられない状態かが、改めてわかる。現在、再稼働に入っている原発は、現場に免震棟もない。事故がおきたらお手上げなのだ。まあ、地域住民は、その世代はお金がもらえるであろが、その後のことを考えると、暗い気持ちになる。
それと、記者会見には、NHKから大手新聞社が勢ぞろいしていた。自分が、電車で家に帰る間に、報道されている筈である。ただ、全体像すべて報道することはできない。どうすべきか考えているうちに翌朝になってしまったものだ。
| 固定リンク
コメント