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2017年6月 8日 (木)

散文叙事詩としての佐藤裕「乳房」評

佐藤裕「乳房」 (「詩人回廊」掲載)(6月5日~6日)は、いわゆる叙事散文である。小説として受け取るのが、普通かもしれないが、結局、終章において、情感表現で終わらせているので、散文詩の部類にはいるであろう。
 この作品の特性は、男女の出会いから、恋愛関係、破局までをスピードと緊張感をもって、記されている。短い文節の文体から、一気に読まないと味わいに不足が生じると、本来の「詩人回廊」サイトならば4回くらいに分載するものを、2回にしたので、1回が長めの文になった。
 会員読者からは、長く感じて我慢が必要というような感想も届いた。たしか、現代は、スマホやタブレットで読む人が増えたので、短い文章をさっと読むという傾向にある。
 その意味では、ライトノベル的な作風とは、明確な違いをもって、読む気のある人だけに読んでもらうという「詩人回廊」の趣旨がこれから意味をもってくるような気がする。

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