黒川創さんが長編小説「岩場の上から」を語る
新刊の「岩場の上から」について語る著者の黒川創さんは、「ディストピア(反ユートピア)小説として書いたつもりはない。今とそんなに変わらないでしょう」と語る。
小説『岩場の上から』(新潮社)の中で描いた社会は、2045年、「戦後百年」の日本。原発事故のあった福島は廃炉作業が難航している。全国の原発は使用済み核燃料であふれ、最終処分場の用地も決まらない。自衛隊は軍隊となり、「積極的平和維持活動」という名の戦争に加わっている-。「未来と過去はシンメトリー(対称)。過去から演繹(えんえき)して三十年後を描いた」という物語。
「原子の問題というのは、小説に扱うにしろ報道で扱うにせよ、ものすごく面白くない問題なんです。」放射能の威力はいまでも変わらない。「多くの人はそのつまらなさに耐えられないんです」と黒川氏。
(東京新聞2017/3/9 夕刊 。-過去を通じて捉える30年後 黒川創さんが長編小説「岩場の上から」>より。
そのつまらなさを報じているのが《「暮らしのノートITO:ITOのポストモダン的情報》である。
あと一つで400本目の記事になる。達成したら、ここに記念コメントでもしますか。
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