日本の人口1億人の成熟点を基軸に考える
文芸誌「みなせ」73号に、小説「一億分の一の幸せの道-1967」(伊藤昭一)を寄稿した。これは1966年の夜間大学生活を軸にしたものだが、1966年というのは、日本人の人口が1億人に達した年だということから、このタイトルをつけた。当時のH大学経済学科は、第一経済学科が昼間部、第二経済学科が夜間部であった。
教室では、昼間部を受験して受からず、夜間部にきた仕事をしないで済む学生と、すでに職についていて夜に学ぶ生徒と二つの立場の生徒にわかれていたものだ。
日本の国土にはどれほどの人口であれば適切であるかを、現象的にみれば、1億から7000万人程度であろう。
今後、人口が減少する斜陽期であるが、それに適合する現象がおきて、経済規模のバランスは取れていくであろう。アメリカなどは、人口3億人で、毎年200万人増えている。10年で国内に東京と同じ規模の人口が生まれていることにつながる。しかしすでに斜陽期に入っている。人口の経済に影響する度合いは文化にもよる。
映画や音楽などエンタメに消費する額では、米国より日本の方が大きい。外国人スターが日本で商売するしかない情勢は、現象にも出ている。野球のWBCなどは、日本なしでは存在しないのでないか。
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