一色編集長と「詩と思想」新人賞・及川氏の日本的古語リズムの継承
詩誌「詩と思想」の2017年新人賞贈呈式に行ってきた。《参照:若い世代の未来を拓く「詩と思想」新年会と第25回新人賞贈呈式》
話題性としては、一色編集長が70歳を機に、編集長の座を降りるということであろう。それと対照的に、1970年以降の世代である詩人・及川氏の新人賞受賞作品は、日本の伝統的な古語のリズムを主体にした、韻文の復活をしてみせたもの。現代詩は。言葉のリズムを失い、散文化させてきた世代と新世代の古語の復活は、じつに奇妙な日本の現状を象徴している。
テレビ番組表をみていたら、「初めてのお使い」が復活していた。わたしの1940年以降の世代は、社会の参加は親の家業の手伝いで、家内労働の担い手としてであった。叱られながら生産することが初めての社会的参加あのであった。しかし、1960年代以降は、親からお金を与えられ、お使いをすること。つまり消費者としてである。店からお客としてもてなされる。生産者と消費者。この違いが、日本人の人類学的転換点だと思う。
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