ウェブ小説はいまや市場の中核
文芸批評家で編集者の飯田一史さんは、投稿サイトが出版業界に与える影響などをまとめた『ウェブ小説の衝撃』を2月に刊行した。その冒頭で、「ウェブ小説は、いまや日本の小説市場の中核に位置している。少なくともビジネス的には、確実に」と断言。同書によると、すでにウェブ発の小説が日本の小説市場の売り上げの半分近くを占めているという。
作家と読者をつなぎ、文芸誌や新人賞を通しての書き手の発掘、作品のPRなどを担ってきた出版社だが、飯田さんは「出版不況といわれる中で、旧来の手法が機能しにくくなってきている。作家と読者が直接つながり、ニーズに合った作品が生まれやすい投稿サイトが、これまで出版社が担ってきた役割を果たしている」と指摘する。
その上で、「出版社にとって投稿サイトは脅威にもチャンスにもなる。ウェブか、紙かという議論ではなく、ネット発の小説とどう付き合っていくのかを真剣に考えるときがきている」と話す。
.《産経ニュース:投稿サイト発ベストセラー続々 新たな才能発掘へ出版社も新規開設》
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