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2016年6月 5日 (日)

著者メッセージ: 鏑木蓮さん 『炎罪』

 お久しぶりです。鏑木蓮です。
 さてこの度、単行本『炎罪』をお届けできる運びとなりました。主人公は、古い京都言葉が残る京都の花街・上七軒で育った女刑事、片岡真子です。
 真子は本来芸妓となるべく母親に日本舞踊や作法を仕込まれましたが、弓道を修めてから生まれ持った正義感に火が付き刑事になりました。そのため刑事らしからぬ言葉遣いや所作がつい出てしまいます。発想も、剛ではなく柔、まさに柳のようなしなやかさで、凶悪で狡猾な放火殺人犯を追い詰めます。
 犯人が練った仕掛けに真子ならではの感性と着眼点で対抗、きっちりとけじめを付ける爽快さを楽しんでいただきたいと思います。
 「うち、悪いお人を許すことが、どうしてもでけへんのどす──真子」(鏑木蓮)<講談社『BOOK倶楽部メール』 2016年6月1日号より>

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