「相模文芸クラブ」の6月例会が22日にありました。先週に続いての今月二回目です。
完成した「相模文芸」32号の配分を行い。31号の最終合評も行いました。
22名が集まりした。所用でひとり早退で、他は全員が二時間半の合評で歓談しました。
詩を一つ合評し後半は中村浩巳作品「オランダさん」に精力的に取り組みました。《参照:大泉黒石の小説「オランダさん……」評論から(四)外狩雅巳》
長編で難解なので、群盲象を撫でる感もありましたが、全員が真剣に発言しました。
最後に作者の挨拶で、私のサイトに掲載した北一郎氏の短評に触れてくれました。正確なコメントだと感謝していました。450枚の作品が完結し作者は大満足でした。
「相模文芸クラブ」は高齢化を乗り越え会員拡大に意欲的に取り組んでいます。
一昨年末名簿は32名でした。一年半で五名の退会を七名の入会で補いました。今後の高齢化加速も新会員と共に内容充実に取り組み前進する気力が覗えます。
私は事務局担当時に、性急な会向上をがむしゃらに行い、多少の孤立も招きました。
同人誌を買い上げ評論家・作家・同人誌主宰者等多数に送付し続けました。
「文学界」、「群像」、「文芸思潮」へも送り、作品評を待ち望み会内還元を試みました。
その一例として此処に紹介するのは針生一郎氏に勝手に送った時の返信です。
-------「相模文芸」16号を私のような無縁な者にまで御恵贈下さり、ありがとうございます。装丁も立派で分厚いが通読してひどく物足りませんでした。
小説も詩歌もいい題材をとりあげながら、文学の一歩手前、記録や述懐で終わっています。
どうやら読ませるのは(中略)評論ですが、これとて従来書かれて来た事を超えてはいない、指導者がいないせいもあるでしょうが中年になって、暇と小金ができた人びとが、カラオケ風に思いのたけを披露して自己満足に陥る(中略)。打開するには、合評会できびしい相互批評をとりかわすか、好きな名作を読んで勉強会をひらくか(中略)。 必要なら一度話に行ってもいいです。妄言多謝。-----------
この他にも多くの方や同人会から便りを受け取りましたが誠意ある返信が出来ませんでした。
「相模文芸クラブ」の運営に追われたり私の会員仲間の意思統一を纏める力量不足もありました。
それでも熱心な仲間は増加を続け同人誌は毎号200頁越えで会員三十名越えの盛況が続きました。
結果、精読し討論する気運も進み、現在は新たな峰を築ける盛況が漲っています。
文芸同志会通信の親切な対応もあります。北一郎氏の的確な作品評も追い風になっています。
創刊以来16年が過ぎました。私も高齢になりましたが良い仲間達ともう一度夢を追います。
《参照:外狩雅巳のひろば》
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