第155回芥川・直木賞(平成28年上半期)の候補作決まる
日本文学振興会は20日、第155回芥川龍之介賞・直木三十五賞(平成28年上半期)の候補作を発表した。 候補作品は以下の通り(五十音順・敬称略)。
■第155回芥川龍之介賞 候補作
今村夏子『あひる』(たべるのがおそいVol.1)
高橋弘希『短冊流し』(新潮1月号)
崔実『ジニのパズル』(群像6月号)
村田沙耶香『コンビニ人間』(文學界6月号)
山崎ナオコーラ『美しい距離』(文學界3月号)
■第155回直木三十五賞 候補作
伊東潤『天下人の茶』(文藝春秋)
荻原浩『海の見える理髪店』(集英社)
門井慶喜『家康、家を建てる』(祥伝社)
原田マハ『暗幕のゲルニカ』(新潮社)
湊かなえ『ポイズンドーター・ホーリーマザー』(光文社)
米澤穂信『真実の10メートル手前』(東京創元社)
前期・第154回(平成27年度下半期)の芥川賞は本谷有希子氏の『異類婚姻譚』と滝口悠生氏の『死んでいない者』、直木賞は青山文平氏の『つまをめとらば』がそれぞれ受賞。
芥川龍之介賞候補5度目の山崎ナオコーラ氏の『美しい距離』のほか、3度目のノミネートの高橋弘希氏の『短冊流し』、さらに初ノミネートとなる今村夏子氏の『あひる』、崔実氏の『ジニのパズル』、村田沙耶香氏の『コンビニ人間』の全5作が選ばれた。
直木三十五賞候補には、作品の多くが映画・ドラマ化されている湊かなえ氏が『ポイズンドーター・ホーリーマザー』で2度目のノミネート。そのほか、5度目の選出となる伊東潤氏の『天下人の茶』、同じく5度目の選出の荻原浩氏の『海の見える理髪店』など幅広いジャンルから全6作が選ばれた。
両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。贈呈式は8月下旬に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が与えられる。
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