« 「戯曲の要件」菊池寛と小説の視点 | トップページ | 同人誌評「図書新聞」 (16年03月12日)たかとう匡子 氏 »

2016年3月13日 (日)

福島原発事故と甲状腺がんの因果関係解明がなぜ必要か

  福島原発事故と甲状腺がんの因果関係を政府や東電は考えにくいとしている。3・11原発事故後、子供が甲状腺がんになった家族が、5家族あつまり、同じ境遇になった家族たちで仲間づくりはじめた。《参照:孤立化から脱却を呼びかけ!311甲状腺がん「家族の会」
 国際的な原発推進組織IAEAでは、チュエルノブイリの原発事故で、白血病、子どもⅠ型糖尿病(成人の生活習慣病とちがい、先天的のような現象であるらしい)、心臓病など、多種類の病気人がでたが、そのうち甲状腺がんだけは、その因果関係を認めた。しかし、その他の病気は、放射能恐怖のノイローゼであるとして因果関係を否定している。
 現場では、犬も放射線病にかかっているので、犬も放射能の存在を知っていて、恐怖を感じているらしいー。という話をしているという。その後、ソ連邦から独立したベラルーシでも、因果関係を否定して、言論封殺しながら、治療施設を充実させている。
 放射能由来の病気があることは、みんな知っている。しかし、公的なところでは、うそと知りながら、それを否定する。事実を公言することは、社会的に良くないこととする社会に従属し、もっともらしく嘘をいうことは悪いことではない。当然である。だから、病気になった家族は、それが放射能のせいではないか、思っても口に出せない。どういう訳か、人間は事実に反していることを言ったりすることを、変に感じる感性もっている。
 事実を語ることは悪いことであるという、社会の風潮に違和感を覚える。こうした人間性の状況を細部にわたって追求できるのが文学というジャンルではないか。

|

« 「戯曲の要件」菊池寛と小説の視点 | トップページ | 同人誌評「図書新聞」 (16年03月12日)たかとう匡子 氏 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「戯曲の要件」菊池寛と小説の視点 | トップページ | 同人誌評「図書新聞」 (16年03月12日)たかとう匡子 氏 »