同人誌評「図書新聞」( 16年1月16日)=志村有弘(相模女子大学名誉教授)
書きたいことを書く、そこに同人雑誌の存在意義がある――車谷長吉の追悼特集を組む「脈」。悲惨な戦争体験を綴る詩歌群。
《対象作品》「残党」第41号の編集後記/小河原範夫「蟄虫」(ガランス第23号)/谷口あさこ「螺旋の底」(せる第100号)/小島恒夫「えんか」(土曜文学第10号)/本興寺更「寒椿」(文芸中部第100号)/安見二郎「左之介逃亡記」(樹林第610号)/西澤建義「説経節―かるかや道心への旅」(文芸復興第31号)/「脈」第86号「車谷長吉の追悼特集」/武田房子「水野仙子書簡」(駱駝の瘤第10号)/八〇〇号を重ねた「詩と眞實」誌で、井上智重が「長田弘さんのことと、このごろ思うこと」と題して、長田のこと、九州ゆかりの文人、「詩と眞實」への思いを綴り、銘記すべき文学論を展開。
渡辺えみこの「母の空・深川の空」(いのちの籠第31号)他。
《参照:図書新聞2016・1・16》
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