「詩人回廊」工場と時計と細胞と(仮題)について= 外狩雅巳
「詩人回廊」工場と時計と細胞と(仮題)で描いた時代は、押しの強さもなく、頑なな意固地もなく、く優柔不断な少年でした。
良く言えば他人の意見には素直で何でも吸収し八方に気使っていました。
キリスト教系中学で受けた平和主義を元に15才から職業人になりました。
郷里での丁稚奉公を手始めに上、京後は町工場を転々として来ました。
夜間高校と大學二部に終業後の通学を続け社会観を形成しました。
世話好きなのでクラス委員・自治会委員を率先して引き受けて来ました。
神の教えに従い仲良く譲り合い平和な世界を作る事は可能と信じて来ました。
職場でも労使の融和は可能と思っていましたが、25才の時に変わりました。
大田区の工場勤務中に、電柱のビラを見たのがきっかけでした。
「職場の悩みを解決する一人でも入れる労働組合」と書かれたビラでした。
労組とは何だ?。素直な私はそのままビラの発行元に聴きにゆきました。
全国金属労組糀谷地域支部に行きました。そして階級と賃労働を学びました。
働く者の社会を作る必要を学びました。職場から日本を変える事を学びました。
愛や善意で社会が成り立っているのではなく、階級支配が有るのだと学びました。
労働者階級が主人公になるための段取りとしての意識変換を学びました。
革命という言葉を知りました。歴史観も学び労組作りも学びました。
高度に発達した資本主義社会の日本では労働者が会社工場の主役に成る事です。
会社有っての社員ではない、労働者有っての工場・会社だと意識変換しました。
基幹産業の生産点を抑え日本の国力の源を握り政権奪取を行うと学びました。
全ての職場に労組を結成しすべての労働者に階級意識を持たせることです。
労働者階級の政党は共産党だと学びました。職場に党を確立する事です。
小林多喜二の小説「工場細胞」「党生活者」等を夢中で読み耽った青年でした。
そして半世紀後の今。様変わりした状況の中で改めて社会変革を考えました。
情報化社会・グローバリズムの中で階級的自覚とは何だろうかと考えました。
労組は弱体化し、社会変革の力量はあるのか、働く者と労働者は同義語なのか。
戦争法案が成立した今、社会主義国の変質した今、革命は可能か?。
小説の枠を超えてでも作品化し発信したいと思い立ちました。
思い出話ではなく社会変革の可能性を説く作品にと書き始めました。
文章構成力がないので不成功でも取敢えずは第二章以降へと進めてみます。
《参照:外狩雅巳のひろば》
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