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2015年10月22日 (木)

文学のジャンル拡大!ジャーナリストのノーベル賞作家登場で

作家・ジャーナリストのスベトラーナ・アレクシエービッチがノーベル賞を受賞した。日本では、村上春樹の授賞を期待しているファンもいるようだ。個人的な見方だが、ノーベル文学賞は、地域性や政治性を考慮する傾向があるので、世界標準的な、マックやコーラのような味付けイメージ中心の村上作品は、今後の作風に変化がないかぎり可能性はないような気がする。
 その点、アレクシエービッチ作品は、ドキュメンタリー的な、事実を根拠にしたものが多く、メッセージ性が強いらしい。それを「文学ジャンルの拡大」と評価したところが興味深い。《暮らしのノートITO参照》
 これらは、主にソ連邦の社会主義制度への批判に向けられている。
 その社会主義も資本主義化している。そして資本主義の日本や米国は全体主義的な統制を強めている。イラク戦争など大義なき戦争への参加、日本の追従。そのための異論封殺、マスコミ統制、まるで独裁国家なみである。
 ただ、最近は世界の資本主義化で、経済まで地球規模でその概要が島されるようになった。
 たとえば、国際通貨基金(IMF)の10月情報によると、2015年の世界成長見通しは3.1%増と、前回7月分の3.3%増から下方修正。2016年は7月分こそ3.8%増で据え置いたものの、今回は3.6%増へ引き下げた。IMFは、1)中国における内需主導型経済への移行、2)商品先物価格の下落、3)米国の利上げ見通し——を指摘。先進国、エマージング国そろって見通しを下方修正している~~という。
 世界経済は毎年成長してきたのである。そのなかのロシアであり、米国であり、日本なのである。文学の社会性を考えるときに、その変化の多くの現象は、これらの世界の動きに連動してしてきたのではないか、と考えている。
 先日、世界の人口が、1600年~2000年のうち、特に20世紀後半、世界の人口が2.4倍に増加したこと。世界経済は、年率3・9%の高成長を遂げたことーーを教えられた。20世紀後半というのは、現在の日本の団塊の世代前後の時代である。「詩人回廊」の「工場と時計と細胞と(仮題)」はその時代の証言として読めそうだ。

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