「ピッピのくつした」を読む=町田文芸交流会余話
会員の外狩雅巳氏がリアルな市民文芸家の交流の場を広げたいというので、文芸に関しては文学フリーマーケットとネットサイトで、活動の文芸同志会も参加をしている。町田市での交流で、多様な活動家たちの動向と意見をリアル聴けるのは、参考になる。先日の会合では読書会「どんな本を読もうか?ビッピのくつした」の武田さんと立川さんの参加があった。
機関誌も出していて、3月発行の「ピッピのくつした」では、武田裕子さんが、詩誌「ユリイカ」の2015年新鋭詩人に選ばれたことで、対談が掲載されている。子供向けの本から、太宰治の古典、村上春樹、綿谷りさ。はては、ガルシア・マルケスからSF特集まで、その幅の広さに驚く。そこで得られた感想がマンガの吹き出し形式でピックアップされていて、面白い。すごい編集力だ。文学における小説はその存在意義が問われるほど、社会的な力を失ってきている。しかし、そのなかで、地域での地道な活動にこそ、楽しみながら考えるため文学の道の方向性があるらしいと、痛感させらられた。
会合では、武田さんの現代詩の鑑賞があったので、意味の受け取り方と抒情詩と叙事詩のちがいについて話した。武田さんの現代詩「消化」と「小さな旅」は、自己の存在意識とその表現のもどかしさが根底にあると読めたが、なんとなく感じることの表現とという範囲で述べた。
「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。
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