文芸同人誌「みなせ」67号(秦野市)
私が作品を読んで満足するには二つの要件がある。一つはロマンを感じ心を動かした時。もう一つは言葉に感じて心が豊かになった時だ。みなせ文芸の会が8月1日発行の「みなせ」67号には、そのどちらもがあり、豊かに満たされたひと時を持った。
【随筆「外浦」みずき啓】
抒情たっぷりの叙事詩として言葉の感性に揺り動かされながら、二度続けて読み込んだ。半世紀も前の青春時代に陸地の端っこを訪ねた能登半島の旅を思い入れたっぷりに書くその文章に引き込まれた。―「外浦」は、行きずりの町である。―と最初と最後に書き、中に老婦人の民宿での一泊記を入れている。-ぽくぽく歩き出したのは、それは、そうなのだが。――等と書かれると私はすっと情景の中に入り込んでしまう。
【随筆「新説 記・記神話」小柏正弘】
歴史のロマンに共感し読み進めた。二・三世紀の古代日本史の謎に挑み資料を披露する。日本人・日本国はどこから来たか?多くの研究があるが今だに謎が多い。著者の今後に大いに期待したい。
発行所=〒257-0013秦野市南が丘5-3-16、 岡森方。
紹介者=「詩人回廊」外狩雅巳
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