「文芸多摩」合評会探訪記=外狩雅巳(訂正・再掲載)
文芸同人誌「文芸多摩」を発行している「民主主義文学会・町田支部」の月例会を訪問しました。
3月17日午後一時から町田文学館で合評会を中心にした三時間の会合を見学した報告を行います。
最初の二時間は支部会員の矢嶋直武さんの「民主文学」4月号」掲載作品の合評が行われました。
この日の報告者は大川口支部長です。内容紹介と評価箇所や問題・討議箇所を三枚も提出しました。
作品「犬と鈴と老人」は主人公の僕が知り合った老人・高村さんから体験談の効き語り風に進行する。
老人宅にホームステイする中国人青年で女性の張麗の悩みからの発病への経過が70枚程の小説である。
日本社会で孤立する張麗が適応障害になり帰国する件が中心テーマであるが多くの問題が扱われている。
矢嶋さんの「犬と鈴と老人」は、「文芸多摩」に掲載するつもりで執筆していたものであったという。ところが、その原稿の提出する前に、全国雑誌「民主文学」の編集者の目にとまり、「民主文学」に掲載したいという話になり発表誌が「民主文学」になったという。
真摯な合評会でリポーターも作者も各三十分近くも丁寧に深く話して集中した二時間となった。
六名の支部会員は1945年生まれの矢嶋さん以外は80才を超える高齢男性ばかりで運営も大変であろう。
今回は一人称語り口の読みやすい文章ながら、中心に幸村老人が中国女性の悩みを紹介するという捻った作品である。
この会は全国に100を超える民主文学会支部としての活動で中央誌に頻繁に転載される優秀な会だと感じた。
残りの事務連絡の時間では町田文芸交流会の宣伝も出来ました。訪問記もネットで掲載すると話しました。
以前この場所で紹介したように新日本文学会以来の歴史を持つ民主主義文学会は戦後文学の主役でもある。
近隣にある町田支部が文芸交流会に参加してくれた事は嬉しい限りであります。
今月末の交流会はこの矢嶋作品をとり上げての討論にしたいとおもっています。
交流会参加の「普恋洞(フレンド)」の合評会にも見学し報告文を公表したいと思います。(町田文芸交流会事務局担当)《参照:外狩雅巳のひろば》
(お詫び訂正:本稿は、3月18日に掲載したものですが、事実関係に不正確な誤りがあると、「文芸多摩」会員より指摘があり、伊藤が確認の上、誤り部分を訂正し、関係者のお詫びいたします)。
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