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2015年4月30日 (木)

安芸 宏子さん、大阪文学学校の「詩と小説」の講師に

 文芸同人誌「雑木林」の発行をしてきた安芸宏子さんが、大阪文学学校の「詩・小説」の講師をしている。安芸氏は、師とする北川荘平の手がけた同人誌「雑木林」の発行を継承してきた。《参照:雑木林文学の会のひろば
 安芸宏子氏は、文章の芸術性と、生活体験の反映のための文章技術について造詣が深く、実作においてその道の追求者である。それは氏のこと言葉「「それぞれの文章は書き手の旗幟がはっきりしているほうがよいと。教室の目的は各人が自分の個性の鉱脈を掘りあて、磨きあげることだと思う。思う通りに思う存分に書いていってほしい。短くても長くてもいい。」北川荘平精神の継承をする姿勢に現れている。

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2015年4月29日 (水)

谷崎潤一郎没後50年 最先端、妖艶、豊壌な物語

谷崎潤一郎の没後50年に合わせ、書簡集や対談集、作家や評論家らによる谷崎論を収めたムック本などが刊行されている
 「内容と形式のかかわり合いがこの作品の本質」とは阿部さん。描かれるのは美人で傲慢な盲目の三味線師匠・春琴に仕える佐助の献身的な愛。何者かに顔を傷つけられた春琴の美を永遠化するかのように佐助は自らの目を針で突く。凄絶(せいぜつ)な名編は「鵙屋(もずや)春琴伝」という小冊子をもとに語り手が2人の歩みをたどる多層構造をもつ。結果、伝記の文語体や大阪弁など多彩な音色が句読点の少ないうねるような文の中で響きあう。奥泉さんは「文章にグルーブ感(高揚感)がある。近代小説全体の中でも突出した切れ味」と語った。
 晩年の『鍵』はカタカナとひらがなの日記を交互に配したサスペンスタッチ。『瘋癲老人日記』でも時代を先取りし老人の性をつづった。「実験性に富みテーマやジャンルは多彩。古典的でかつ最先端」(辻原さん)。来年の生誕130年に向けて豊壌な物語への関心はさらに高まりそうだ。
谷崎潤一郎没後50年 古典的かつ最先端、妖艶、豊壌な物語(4月27日産経)

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2015年4月28日 (火)

ファイアウォールとしての文学 5月号 早稲田大学教授・石原千秋

 中村文則『迷宮』(新潮文庫)の、中村自身の書いた短い「文庫解説にかえて」の末尾が気にかかった。「人にあまり言えないことの一つや二つ内面に抱えてるのが人間だと思う。無理に明るく生きる必要はないし、明るさの強制は恐ろしい。さらに言えば、『平均』から外れれば外れるほど、批判を受ける確率は高くなっていく。/そんな面倒な時代かもしれないけど、小説のページを開く時くらいそこから自由になれるように。共に生きましょう」と。

 この末尾の背景には〈明るさ〉や〈ふつう〉や〈正しさ〉を「強制」する社会の圧力が感じられる。「悪」を書き続けている中村文則にとって、それは厳しい状況だろう。これは中村文則個人の問題ではない。文学の問題である。しかし、文学も他の言説もフラットなのだと言って、「差別」を「告発」する退屈な「学会版道徳の時間」を「業績」だと思っている「文学研究者」たちもこうした圧力に加担している。こういう人のほとんどは言説分析の技術を持たず、表現から意味だけを読んで、それが文学研究だと思い込んでいる。
ファイアウォールとしての文学 5月号 早稲田大学教授・石原千秋(産経4月26日)

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2015年4月26日 (日)

ロマンと現実・市民文芸家たちの「相模文芸」活動=外狩雅巳

相模文芸クラブの例会は月二回開催が軌道に乗り出している。ほぼ隔週に集まり討議している。
23日に四月二度目の会合が行われた。文芸同人誌「相模文芸」29号の作品合評等で三時間討議を持った。
 小説作品と詩歌作品や随筆を組んで二作品の合評で瞬く間に過ぎ去ってゆくのも盛り上がりの証拠である。
 本城確氏の小説「友」には様々な反応が有った。氏は文芸思潮のまほろば賞候補にもなった書き手である。
 アルジェリアでイスラム武装勢力襲撃に逢う日本現地プラントの状況をドキュメントタッチで描いている。
 過去の事実に沿って多少の創作を加えた氏独特の作風である。世情を語り憤慨するような意見も多かった。
 作品終盤に実名政治家を出して官邸と政府の対応を取り上げ政治記事風に仕立てた事も論議になった。
 これをプロパガンダと読み「傾向小説」との意見と該当部分を削除し生き様を書いた作品だとする論議である。
 また、この機会に時代の行く末を語り合おうとの意見も出て政治経済と国際情勢に対象が広がり出した。
 「相模文芸」誌の多くの作品はつましい日常にロマンを見つけ文体や構成を工夫し文芸作品化した物が多い。
 しかし、そのロマンを超えて現実の激動が同人誌仲間の文学談義に影を落としていると実感した。
 高齢者会員で構成された文芸同人会では築き上げた日本社会と国際環境へ発信する機会を狙っている。
 となると、完成度に規制される文学作品ではなかなか生の意見発信は評価されないもどかしさを感じている。
 それではどう構築すれば作品化できるのか。小説・詩とジャンル化された概念では発想が湧かない。
 そんな作品未満の未完成文章と思えるものを編集して伊藤昭一氏(北一郎)が「外狩雅巳の世界2015」という本のなかで、市民文芸家の「手記」として文芸仕立てにしようとしている。
 手記の集合でも編集次第で内実を築けると挑戦している。三年連続の出版で世に問う事にしている。
 1億総評論家時勢に合う企画になれば相模文芸仲間にも読んでもらえるかもと期待している。
 読書家の集まりでもある文芸同人会なので造詣深い口八丁仲間の世間話は延々と続きます。
 これが一つの契機となって相模文芸誌の作品内容も本当の傾向作品が出現する可能性も期待できます。
 6月完成の30号は15周年企画としてリレー小説を募集し掲載されています。
 提起された前半部分に繋げ自分の作品に作り上げる掌編小説企画です。
 これまでの各人の創作作品の集合体としての文芸同人誌から一歩進み始めています。
 来年・3年後そして20周年には「相模文芸」誌がどう変容しているか楽しみです。
 年度ごとのシリーズとなった「外狩雅巳の世界2015」は近日完成です。「相模文芸」20号と共に乞う御期待!
■関連情報《外狩雅巳のひろば

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2015年4月25日 (土)

同人雑誌季評「季刊文科」65号=谷村順一氏

小説を読むこと
≪対象作品≫西澤しのぶ「山ぶどう」(「文芸中部」第97号)/朝岡明美「この街の明日」(同)/青柳よしき「心のこころ」(「まくた」第825号)/岩代明子「用意するにこしたことはない」(「Ignea」5号)/鴨居ろくすけ「雪柳」(同)/小倉哲哉「海の終りに」(同)/小久保圭介「SKE48」(「じゅん文学」第81号)/平井利果「岩田義道と淑子」(「たまゆら」第96号)/国府正昭「迷い猿」(「海」第90号)。 

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2015年4月24日 (金)

売れだしたら字を書け=森村誠一「この道」より

 作家・森村誠一氏は、小説が売れ出して、執筆が間に合わないほど注文が殺到したら、「小説を書くのではなく字を書け」というアドバイスをされたそうである。《参照:「憲法九条は守護神である」森村誠一氏
 会員から、なんで西尾維新の情報を出すのか、とよく聞かれるが、これは人気作家がどれほど言葉を駆使して量産しているか興味として注目しているからである。若くて生活体験も少ないのに、これだけ言葉を操ってなにかの物語を書く。これは才能であろう。まさに作家・西尾維新は文字を書いている状態なのかもしれない。

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2015年4月23日 (木)

著者メッセージ: 西尾維新さん

西尾維新です。
このたび、『掟上今日子の推薦文』『人類最強の初恋』、同時発売の運びとなりましたので、ご挨拶にうかがいました。
  今日子さんは早くも二冊目となりまして、しかも並行して小説誌『メフィスト』でも『掟上今日子のアリバイ証言』『掟上今日子の密室講義』を発表させていただいており、まさしく最速の探偵といった感じです。そうなると今回の同時発売は『最速』と『最強』の競演とも言えます。とは言え今日子さんは最速の探偵である以上に忘却探偵なので、記憶は一作ごとにリセットされるのですが…。
  いつかこの『最速』と『最強』の対決とか書けたら楽しそうですが、世界観が違い過ぎて、辻褄のあわせかたがわかりません。そもそもこの二人はどんな話をするのでしょう。そんな夢も見つつ、今回は色々と対照的な二人の、それぞれの活躍を、楽しくご覧いただければと思います。
                            (西尾維新)
⇒『掟上今日子の推薦文』『人類最強の初恋』4月24日同時発売!(講談社『BOOK倶楽部メール』 2015年4月15日号より)

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2015年4月21日 (火)

詩人の囲碁会の湯河原合宿に参加

 おととい、湯河原の詩人囲碁の会の合宿に泊りがけで参加した。世話人の郷原宏氏の手配によるもので、「詩人回廊」にその様子を記した。
 湯河原駅前からバスでかなり山奥と思われるところに娯楽民宿「杉の宿」という、囲碁、将棋、マージャンなどができる旅館があるのをはじめて知った。
 このところ朝の精神状態が悪く、当日も憂鬱で外出したくなく、参加申し込みを後悔したが、これは朝だけの気分。行ってしまえば気分が良くなる、というパターンを確信して出かけた。過去に、横浜から東海道線に乗って、こ幾度も文学の友人と執筆のために湯河原に行った。当時の友人の多くが、亡くなって、文学を語る友のいないつまらなさ。思い出だけが重くのしかかる。
 しかし、やはり現地に着いて、よく休憩に行った万葉公園に足を運ぶと、昔と多少施設が変わっていたが、藤木川の水流は思ったより多く、散歩をしているうちに気分が晴れた。
 そのあと、湯河原から「杉の宿」にいき、詩人の知る人、初めての人たちと話を始めると、とたんにテンションが上がって、自分勝手なおしゃべりが止まらない。完全に躁状態に転換してしまった。自分でもおかしいと思いながら、頭に昔のことが浮かび、それを次々と独り語りして止めることができない。変な調子を自覚しながらの、久しぶりの温泉宿泊であった。参加者のなかに、伊藤礼〈作家・元教授〉がいらして、話ができたことで、よけい舞い上がってしまったのかも。
 きょう夕方、テレビを見ていいたら、湯河原駅のホームで見えるような火事があったという。殺人事件があったらしい。そのうちに、この体験をもとに散文を試してみようと、今のところ思っている。(北 一郎)

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2015年4月20日 (月)

「相模文芸クラブ」総会にみる最近の動向=外狩雅巳 

  「相模文芸クラブ」総会が4月8日に行われました。女性7名と男性12名の19名が出席しました。
 事務局長の司会で開始し会長挨拶後に直ちに平成26年度総会に移行しました。当日時点の会員総数は32名です。
 改めて総会への会長挨拶として今季限りの退任の辞が有りました。議題の最初は年度の活動報告です。
 編集部・会計・行事の三専門部と事務局の四名の主担当者よりの議事録記載事項の詳細報告がつづきます。
 定例会12回の出席者数の推移や会場問題等の他は事務通知としての「お知らせ」内容の報告が主な事柄です。
 主要な事業である雑誌「相模文芸」の編集企画実績や外部との雑誌交換交流の実績と向上努力も報告されました。
 雑誌送付先は「札幌文学」「仙台文学」「文学街」「さくさく」「法螺」「飛行船」の六会へ行ったとの事です。
 更に「文芸思潮」「群系」「文芸同志会通信」を追加する検討も行ったと議案の記載内容を説明しました。
 掲載分担金については1頁1100円に百円軽減しさらに11頁以降は千円に下げ(29号より実施とも報告されました。
 会員総数は4名の退会を4名の入会で補い32名で変わらない事も報告され決算書もその入金状況どうりでした。
 会を挙げて取り組む宣伝も全容が報告されました。図書館等公共機関や書店等へ雑誌展示とポスター掲示です。
 決算は年間予算約191万円で活動した結果来季繰り越し約86円になり前期繰越約78万円から積み増されました。
 2016年度方針案も提示され直ちに討議されました。新会長はじめ役員五名が女性となり飛躍を期する事に成りました。
 続投する事務局長が司会を続け活動計画が提起されました。15周年記念企画が二つ提起されました。
 30号を記念号としてバトン小説と課題作品募集を行う事と宿泊親睦行事を開催する事も提起されました。
 「相模文芸」も二度の発行を予定しその作品と合評会の向上の為に専門家の助言を計画との事です。
 宣伝も強め、きめ細かい入会案内の元で会員拡大を図る事も今期の経験を元に提案されました。
 質疑応答も少なく、全員の拍手で採択され約一時間の総会が無事終了しました。真摯な時間でした。
 その後に合評会合を持ち二作品を全員発言と問題点討議で三時間ぶっ通しの文芸漬け午後を楽しみました。
関連情報=《外狩雅巳のひろば

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2015年4月18日 (土)

赤井都さん 「書くこと、作ること、暮らすこと」

  豆本をご覧になる方は、造本に感心されるので、「中身も自分のもので、小説を書いていて豆本を作り始めました」と言うと、ええっと驚かれます。「書いている人」だということが、もう少し気配でも出るといいなあと、できるだけ自分のオリジナルで新作を計画したり、文章を書くことをあまり長く休まないようにと、この4月からまた「500文字の心臓」に投稿しています。「短編」は読んで選評を書いてみることから参加しようかな。
  小説を書くことについて、イメージも、目指すゴールもさまざまのはずです。一方的に、女子大生小説家とか、OL経験を経て皆の気持ちを代弁する女流作家とか、取材たっぷりで人間ドラマを書いて山崎豊子みたいになれとか、ゴールのイメージを押し付けられると辛いです。たぶん、そのジャンルを知らない人ほど、たとえば野球をやっているというと「イチローみたいに」とか、歌が好きというと「ポストあゆ(何でも、その人が思いつく名前が入ります)」と言われたりとか、そして、自分はポジション捕手なんだけど、自分はゴスペルなんだけど、とか全く方向性が違う方へ目指していきたいことだって多々あるでしょう。
 小説もそれと同じで、書く人すべてが、芥川賞をとって、新聞小説掲載をして、というような目標を掲げているわけではないです。その目標に達しなければ書く意味がないわけでもないです。
 むしろ、私はそういう商業出版の世界を新人文学賞最終候補でちょこっとかすって、だめだ違うわ、とお互い思って、そして私は自分で自分の出版社になる道を目指したわけですから。私が書きたいものには短いものもあり、それを豆本にするところから、手をつけました。いずれ、長いもので、大きな本も作るかもしれませんね。10年後くらいかな。
 今はとにかく、豆本で、自分らしく作品を作っていくのが目標です。自分のストーリーで、自分のデザインで、形にしたいという初心を忘れずに。製本技術はずいぶん身につきました。
 手作りには時間がかかるので、つい書くことから遠ざかりがちになりましたが、そこは、お仕事をされながら書いている皆さんと、今の私は事情が同じになったということ。仕事をされている方は偉いなあ。日々の労働への尊敬の気持ちは大きいです。私も負けずに、時の流れに掉さしていこう。
メールマガジン「言壺便り」15.4.13 No.121ー~芽は伸びてゆく花が咲く号~より。
《参照:赤井都「言壺」 》

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2015年4月17日 (金)

作家・村上春樹さんの「村上さんのところ」サイトが人気

作家・村上春樹さんの期間限定サイト「村上さんのところ」が人気です。内容は、読者から質問・相談を受付け、それに村上春樹さん自身が答えるというもの。サイトオープンの今年の1月15日から、質問募集を締め切った1月31日までの17日間で、およそ3万7000通以上の質問が寄せられたといいます。アクセス数は、現在、累計7600万PVを超え、一日100万PVを超える日も少なくないと言います。
 読者とのやり取りでは、「好きな子に連絡先を渡したが返事がこないので落ち込んでいる」という男性に「あなたは人生のことが何もわかっていないようですね。もう35歳でしょう。しっかりしてください」とはっぱをかけたり、「あまり面白くないですよ。調子にのらないでくださいね」というコメントには、「調子には乗っていませんよ」ときっぱり答えたり、「村上さんがつけたいラブホテルの名前は?」といった質問に、「ホテル貝柱」とユーモアたっぷりに答えたりと、歯に衣着せぬやりとりが人気です。
話題は原発から風俗まで 村上春樹の読者交流サイト

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2015年4月16日 (木)

「第20回文学フリマ東京」5月4日(月祝)は、オー2ブースに出店

 第二十回文学フリマ東京<開催日 2015年5月4日(月祝)>に文芸同志会も出店します。2回の見本誌コーナーに近いので、印象に残れば少しは売れるかも。《参照:文芸同志会のひろば
出し物は昨年と同じか、制作が間に合えば「外狩雅巳の世界2015」を出したい。副題が「市民文芸家のロマンと現実」である。外刈作品は「いずみ野物語」。それの評論を北一郎が書いている。人は生きる意味をどう見つけていくのかというテーマを入れてある。(直接にはそうは言ってないが)手に取って、これは他人事でなく自分にも当てはまると思えれば、売れると思う。

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2015年4月13日 (月)

ネット記事の出版化について=外狩雅巳(投稿)

  文芸同志会加入三年目のサイトで発信を冊子に編集した「外狩雅巳の世界2015」制作の準備中です。
 当件について伊藤代表が通信で説明等を行っています。ネットの文を紙で発行する事への言い分です。
 「週刊アスキー」で実施しているが実は「2013年度版」で二年早く実行したと対抗しています。
  これを読んで私は更に二年早く2010年に「組曲」という出版本でその試みをすでに実行した頃を連想しました。
 私は15年前から「相模文芸クラブ」で同人雑誌活動を行っています。内部のみで満足していました。
 2007年に「文芸思潮」誌が同人誌振興の方針で「相模文芸」18号の本城氏の作品を表彰しました。
 それに触発されて私もその年に「文芸思潮」第四回銀華文学賞に応募して奨励賞に成りました。
 作品「28歳の頃」は08年の22号巻頭に掲載されました。表彰式で田村怜奈さんと懇意になりました。
 彼女は随筆で入選し同じ号に掲載されています。メルアド交換で交信が始まりました。
 41才も年の差があるので彼女の両親同席で文芸交流を認知してもらい共同製作を開始しました。
  溜まったメール文を編集し、随筆や小説等の双方の作品を入れ込んだ本を10年初に出版しました。
  メール文や彼女のブログサイトの文章等をパソコンから紙に取り出し一年かけて編集しました。
 「組曲」は妻の兄夫婦の会社で印刷製本しました。文芸仲間等に配って自己満足していました。
  それが自費出版図書館に認められて9月15日のライブラリーで図書紹介を行ってくれました。
  しかし、僕たちは文芸同志会とは違いこの手法を広く宣伝・広報する事もなく自己満足していました。
  彼女の部分は表表紙から始まり僕の作品群は裏表紙から逆進します。真ん中は二人の交信記録頁です。
 表裏の無いこんな奇妙な本は外道だと評判も悪く続巻「組曲Ⅱ」では採用しませんでした。
  で、各自独立した一冊を作り箱に一緒に入れて箱の表や背に書名を付けてセット本で作成しました。
 しかしⅡは何処からも評価されず僕たちもさらなる共同制作の意欲が湧かず現在に至っています。
「組曲」の感想会には十名が参加してくれました。その一人と詩集を共同制作する事になりました。
 田村さんと結成した「二人企画」製作の3人詩集「ギフト」は2012年に発行しました。相模文芸会員で文芸思潮誌に「文豪の遺言」を連載中の木内是寿さんがお祝いの書評をくれました。2010に行った相模文芸10周年記念パーティで3人の仲間と朗読した詩を本にしたものです。
 《関連サイト参照:外狩雅巳のひろば

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2015年4月12日 (日)

新 同人雑誌評 「三田文學」春季号・2015.05.01発行

「三田文學」第95巻 第121号・春季号・2015.05.01発行
鼎談「新 同人雑誌評」伊藤氏貴氏・水牛健太郎氏・浅野麗氏
《今号で取り上げられた作品》
木戸岳彦「Xからの手紙」(「季刊 作家」84号、愛知県稲沢市)/キム・リジャ「白詰草」(「ルーチェ」9号、三重県四日市市)/木下径子「夏の休暇」(「街道」24号、東京都武蔵野市)/島尾伸三「壊れた鉄橋」(「タクラマカン」52号、神戸市東灘区)/いいだすすむ「闇のなかの夜」(「飃」97号、山口県宇部市)/加地慶子「最後の家」(「まくた」286号、横浜市戸塚区)/和泉真矢子「オリヅルラン」(「メタセコイア」11号、大阪市東住吉区)/阪井雅子「展覧会の嘘」(「こみゅにてぃ」91号、埼玉県和光市)/難波田節子「森の奥」(「遠近」55号、川崎市麻生区)/大森康宏「殯(かりもがり)」(「八月の群れ」59号、兵庫県明石市)/とうやまりょうこ「五月の花束」(「孤帆」24号、横浜市西区)/内田勝馬「大いなる。死」(「限」2号、東京都文京区)/関野みち子「箱の中」(「ぱさーじゅ」31号、大阪市北区)/住田真理子「耳の奥の子ども」(「あるかいど」54号、大阪市阿倍野区)/紺野夏子「暖炉」(「南風」36号、福岡市西区)
文芸同人誌案内掲示板:「mon」飯田 さんまとめ

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2015年4月11日 (土)

「2015外狩雅巳の世界」着手しているため多忙に

 現在WEBのコンテンツは、ほとんどが紙情報をネット化したものであった。ところが「週刊アスキー」などが、ネット記事を集めて雑誌にしたものを、発刊したという。「アクセスの多い記事を多数出してきたが、それが一過性で消費されてきた。それがどんな背景でうまれてきたか、どんな議論が生まれてきたか、再編集する」というコンセプトだそうである。(東京新聞4月11日「ネットで何が…より)
 じつはこの試みは、文芸同志会が「外狩雅巳の世界ガイド2013」で2年前に実行していることだ。人間、考えることは似たようなものになる。アイディアは同時でも、自分の方が実行が早い、と内心で得意になる。編集マニアなのである。このほど今年の「外狩雅巳2015」の制作に着手しはじめた。
 これは外狩雅巳のネット言行録を伊藤が編集し、彼の小説の現代社会での意義を詩人・北一郎が解説するもの。《参照:外狩雅巳のひろば》。とにくかく主観的に言いたいことを自由に発信しているので面白いのである。
 自分の口癖のようになっているかも知れないが、小説を書く場合、そこで、自分が何を言いたいのかが、わかっているわけではない。わからないから、言うにいわれぬ、しかし、ぜひ言いたいことを小説にして遠まわしに表現するのである。
 したがって、作者にしてみれば、自分の作品がどう受け止められたか、それが知りたいわけである。そこに自己存在の意味を自分で確認したいという欲望がある。北一郎は彼の作品の読み方の一例をそこで客観化し、評論化する。とはいうものの、どういう姿勢で読むかいま考えて困っている。しかし、困ったときでないと知恵は出ない。ああでもない、こうでもないと頭のなかは忙しい。そのため送っていただいている同人誌雑誌の紹介はおろそかになっていますーーという言い訳です。(伊藤昭一)

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2015年4月 9日 (木)

「同人誌季評」毎日新聞・西日本地域版15年03月22日朝刊

<小説>1~3月古閑章氏筆
題「戦争批判の切っ先 無名兵士」
『火山地帯』第180号より吉松勝郞「ペンテコステの朝」、『九州文学』第28号より八重瀬けい「カウントダウン」
矢和田高彦「見殺し」(『文芸山口』第319号)、立石富生「明日、行く」(『火山地帯』180号)
朝比奈敦「真夏の迷想」(『飃』第97号)、牧草泉「K子と俺の関係」(『海』第13号
「文芸同人誌案内」掲示板・ひわきさんまとめより)

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2015年4月 8日 (水)

文芸同人誌評「週刊読書人」(15年03月27日)白川正芳氏

「全作家」96号より野辺慎一「後記」
季刊短歌誌「ヤママユ」41号より前登志夫「洞」、「SEITO百人一首 2014」(同志社女子大学発行)
田辺順子「小さな命へ(九)-鴨のカップルたち」(「女人随筆」134号)、「ずいひつ遍路宿」204号より佐々木三知代「おせち料理」
「微燈」(札幌市)創刊号より和田凡「柳田国男覚書 1 後狩詞記(のちのかりことばのき)」
海堂玲子「思い出」(「竪琴」74号)、森啓夫「『芥川賞』と同人雑誌」(「文学街」328号)、田窪真二「シネマディクトの夜」(「海峡」33号)、原石寛著『つれづれ抄(自費出版)
「文芸同人誌案内」掲示板・ひわきさんまとめより)

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2015年4月 6日 (月)

文芸同人誌「コブタン」NO.39(札幌市)

【「現近代アイヌ文学史稿(四)」須田茂】
 本号では第6章「歌人たちの登場~内なる越境の始まり(続)として歌人・森竹竹市(1902年~1976)の文学について記している。森竹は、遠星北斗、バチュラー八重子と並んでアイヌ民族を代表する詩歌人として有名であるそうだ。2000年1月、森竹の聖地・北海道白老町に森竹竹市研究会(伊東稔会長)が設立され、遺族から預託された遺稿などの資料を中心に研究が進められているそうである。
 文芸同志会は、発足当初から2年前までNGO「市民外交センター」に支援をしてきた(過去形です)。活動のひとつに「日本人は単一民族である」とする政治家の発言に表わされるような、歪んだ民族意識を正すべく活動をしていた。国連での「先住民族の権利に関する国際連合宣言」でのアイヌ民族の存在と対象について認めさせることがあった。文芸同志会では、台湾の先住民たち日本統治時代の「高砂族」などの係累が、日本人兵士として靖国神社に合祀されていることについての活動にも関係してきた。
 そのような活動も重要だが、なんといっても文学的な文化活動でそれら民族の精神を広めることは大いに意義がある。現在はクールジャパンなどと称して、日本伝統文化の特異性を世界に広める動きがある。長い歴史のなかで、さまざまな民族の文化・思想・習俗が島国のなかで衝突と混合をして作り出した文化遺産を今、世界に出して食い潰しているのである。それらの結晶を、テレビなどメディアがもてはやし、自信喪失した日本人の誇りを取り戻すとしている。しかし、それ培ってきたのは多様な民族的人間性であって、国民の一部を他者として排除する人々によるものではない。
【「野を翔る声(後編)」石塚邦男】
 前回で終わったのかと思いきや、続きがあったようだ。執筆姿勢のフットワークの良さが感じられる。このように続きが出てくるのも、この小説の主人公がアーチストで、東京にったかと思うと、また北海道にもどるという、観察行動型の語り部として機能しているからで、途中もそれぞれの読みどころがあって面白く読める。このスタイルについては、文芸交流会での記録にも書いたが、ジョセフ・コンラッドの間接的な話法の系統がある。また、アメリカのハードボイルドミステリーの定番形式でもある。探偵事務所に、依頼人がやってきて、問題解決を頼む。すると探偵は、その問題を追求する。それが、終わると探偵はまた事務所に戻って、依頼人を待つ。それであるから、いくらでも話が続くというわけである。
発行所=〒001-0911札幌市北区新琴似十一条7-2-8、須貝方。コブタン文学会。
紹介者=「詩人回廊」北一郎。

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2015年4月 5日 (日)

西日本文学展望「西日本新聞」15年03月26日朝刊・長野秀樹氏

題「卒業の季節」
西村敏道さん「ともしびの丘」(「飃」98号、山口県宇部市)、宮川行志さん「『手ッ先生』-愛と美の軌跡-」(第七期「九州文学」第29号、福岡県中間市)
「ひびき」8号(北九州市文学協会)第8回文学賞発表号より大賞は林由佳莉さん「祖父の水族館」・優秀賞は北村昭子さん「苧環(おだまき)の花」・佳作は中島順一さん「火の国の白き往還」
階堂徹さん「白い鴉」(「詩と真実」789号、熊本市)興善克彦さん「桜屋注進状」(「九州文学」)
『島尾敏雄とミホ 沖縄・九州』(島尾伸三・志村有弘編、鼎書房)より波佐間義之さん「『ちっぽけなアヴァンチュール』の位相」など「九州文学」同人の執筆
「文芸同人誌案内」掲示板・ひわきさんまとめより)

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2015年4月 4日 (土)

文芸交流会3月会合・矢嶋直武「犬と鈴と老人」から

 町田文学館で読書会を行った。はじめて行った場所だったが文化的に良い施設である。読む作品は矢嶋直武さんの「犬と鈴と老人」(「民主文学」2015年4月号掲載)。大川口好道(「文芸多摩」編集者)さんの細部にわたる解説レジメがあったので、話がしやすかった。《参照:外狩雅巳のひろば
 自分はこの小説の形式が、作者が無意識か、意識的かはともかく、ある古典文学のスタイルを踏襲していることを強調して話した。
 この小説の話の手順は、ぼくというサラリーマンが、公園で老人と知り合うことから始まる。ぼくが中国の大連に旅行に行くことを話すと、その老人、高村さんも大連に縁があることがわかる。高村さんは、ぼくの父親に似たような雰囲気で、親しくなっていくなかで、彼が支援していた張さんとう中国人留学生がいて、彼女が来日してどのような境遇にあったかを話す。
 小説のテーマは、この張さんの運命についてである。日本のカルチャーが好きで、日本に留学していた張さん。当初は張り切っていたのが、日本での違和感、母国の事情など境遇の変化で、環境不適応症になり、帰国してしまう事情を描いたもの。
 通常は張さんという学生の立場から直接的に描く手法が一般的なのだが、本編では、語り手のぼくは、張さんとは面識がなく、会っていない。たまたま大連に縁があって張さんの日本留学を支援した、高村さんか彼女の境遇を聞く、という間接的な伝聞の手法をとる。それなのに、張さんの苦悩を強く身に迫らせ、考えさせるのである。どの国の人であろうと、苦しみは同じという印象を強める。
 自分は、これが映画「地獄の黙示録」の原作となったジョセフ・コンラッドの「闇の奥」に使われた、間接表現法と共通する手法であることを説明した。
 「闇の奥」では、語り手はマーローという船乗りなのであるが、その話を聞いた人が、マーローの話を伝えるという形式である。彼は自分の体験を見聞した通りに語る脇役である。マーローは放浪する語り部で、定住しない。その場その場の出来事のなかに問題点を指摘して、また別の体験を語るーーコンラッドはこうした手法を確立した。村上春樹の小説でも、主人公はテーマごとに旅をするところがある。出かけて行くことで、物語をし、所定に場所に戻るという気配をもっている。
 自分は小説に反映するためには、作者がすべてを語ると、どうしても範囲が限定的であり、単一視線になってしまう。世代によって人間の世界が変わって見える現代は、様々な人の視点からそれを見る手法がないものか、と思案し古典作家であるコンラッドに注目していたのである。
 それはともかく、「犬と鈴と老人」の作者がこのような形式を実行し、しかも成果を上げているのは、かなり文学的な造詣の深さを感じると、話したのであった。

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2015年4月 3日 (金)

文芸同人誌「日曜作家」第9号(茨木市)

 本号は2015冬号とあるが、ちょびちょびと読んでいるうちに春なってしまった。文学の基本は、読者と作者にとって癒しの素であることが望ましい。同人誌は作者の癒しが優先されるのは仕方のないところだ。
【「スルリカー」甲山羊二】
 一人称によるおしゃべり事という設定。内容は、人妻のちょっとした浮気心を軸に、彼女のお喋りが想像力をかきたて、単一視点でありながら、他で何がおきているかを想像させる構造。そこは読者に想像させる仕組み。おしゃべりなのに無駄話でない、書かずに描くための話法と文章力の優秀さが出ている。オチまでついて、読んで楽しめるお話。
【「女流作家」紅月冴子】
 女性が恋人をモデルにしヒントにした小説を書き、文学賞を受賞する。恋人の男はモデルにされたことで、心穏やかならぬ様子になる。そこで悩む。話の運びにスピード感があり、面白く読めるが、どちらかというと大衆小説。男の人間像が描けていないのが不満。文章を整理し、無駄を省くと作品の品位が上がる余地を感じさせる。
【「咲野・山頭火の妻」冬木煬子】
 小説化すると、こんなに面白いものかと、眼を見張らせられた。
【詩「片想い」佐藤柚奈】
 想われるより、想うほうが心豊かで幸せかも、と心が癒される。
【「土筆は摘まない」堀章子】長編で何枚書いても、このような父親と娘の像を心に刻みつけることはできないのではないだろうか。短いからこそ、鮮やかにその情景が伝わる。これも癒される。みんなに読ませたい1編。
発行所=大阪府茨木市上野町21番9号、大原方、「日曜作家」編集部。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一

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2015年4月 1日 (水)

「文芸多摩」合評会探訪記=外狩雅巳(訂正・再掲載)

 文芸同人誌「文芸多摩」を発行している「民主主義文学会・町田支部」の月例会を訪問しました。
 3月17日午後一時から町田文学館で合評会を中心にした三時間の会合を見学した報告を行います。
 最初の二時間は支部会員の矢嶋直武さんの「民主文学」4月号」掲載作品の合評が行われました。
 この日の報告者は大川口支部長です。内容紹介と評価箇所や問題・討議箇所を三枚も提出しました。
 作品「犬と鈴と老人」は主人公の僕が知り合った老人・高村さんから体験談の効き語り風に進行する。
 老人宅にホームステイする中国人青年で女性の張麗の悩みからの発病への経過が70枚程の小説である。
 日本社会で孤立する張麗が適応障害になり帰国する件が中心テーマであるが多くの問題が扱われている。
  矢嶋さんの「犬と鈴と老人」は、「文芸多摩」に掲載するつもりで執筆していたものであったという。ところが、その原稿の提出する前に、全国雑誌「民主文学」の編集者の目にとまり、「民主文学」に掲載したいという話になり発表誌が「民主文学」になったという。
 真摯な合評会でリポーターも作者も各三十分近くも丁寧に深く話して集中した二時間となった。
 六名の支部会員は1945年生まれの矢嶋さん以外は80才を超える高齢男性ばかりで運営も大変であろう。
 今回は一人称語り口の読みやすい文章ながら、中心に幸村老人が中国女性の悩みを紹介するという捻った作品である。
 この会は全国に100を超える民主文学会支部としての活動で中央誌に頻繁に転載される優秀な会だと感じた。
 残りの事務連絡の時間では町田文芸交流会の宣伝も出来ました。訪問記もネットで掲載すると話しました。
 以前この場所で紹介したように新日本文学会以来の歴史を持つ民主主義文学会は戦後文学の主役でもある。
 近隣にある町田支部が文芸交流会に参加してくれた事は嬉しい限りであります。
 今月末の交流会はこの矢嶋作品をとり上げての討論にしたいとおもっています。
 交流会参加の「普恋洞(フレンド)」の合評会にも見学し報告文を公表したいと思います。(町田文芸交流会事務局担当)《参照:外狩雅巳のひろば
 (お詫び訂正:本稿は、3月18日に掲載したものですが、事実関係に不正確な誤りがあると、「文芸多摩」会員より指摘があり、伊藤が確認の上、誤り部分を訂正し、関係者のお詫びいたします)。

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