「2015外狩雅巳の世界」着手しているため多忙に
現在WEBのコンテンツは、ほとんどが紙情報をネット化したものであった。ところが「週刊アスキー」などが、ネット記事を集めて雑誌にしたものを、発刊したという。「アクセスの多い記事を多数出してきたが、それが一過性で消費されてきた。それがどんな背景でうまれてきたか、どんな議論が生まれてきたか、再編集する」というコンセプトだそうである。(東京新聞4月11日「ネットで何が…より)
じつはこの試みは、文芸同志会が「外狩雅巳の世界ガイド2013」で2年前に実行していることだ。人間、考えることは似たようなものになる。アイディアは同時でも、自分の方が実行が早い、と内心で得意になる。編集マニアなのである。このほど今年の「外狩雅巳2015」の制作に着手しはじめた。
これは外狩雅巳のネット言行録を伊藤が編集し、彼の小説の現代社会での意義を詩人・北一郎が解説するもの。《参照:外狩雅巳のひろば》。とにくかく主観的に言いたいことを自由に発信しているので面白いのである。
自分の口癖のようになっているかも知れないが、小説を書く場合、そこで、自分が何を言いたいのかが、わかっているわけではない。わからないから、言うにいわれぬ、しかし、ぜひ言いたいことを小説にして遠まわしに表現するのである。
したがって、作者にしてみれば、自分の作品がどう受け止められたか、それが知りたいわけである。そこに自己存在の意味を自分で確認したいという欲望がある。北一郎は彼の作品の読み方の一例をそこで客観化し、評論化する。とはいうものの、どういう姿勢で読むかいま考えて困っている。しかし、困ったときでないと知恵は出ない。ああでもない、こうでもないと頭のなかは忙しい。そのため送っていただいている同人誌雑誌の紹介はおろそかになっていますーーという言い訳です。(伊藤昭一)
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