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2015年2月28日 (土)

「取り上げたい作品が一つもない」早稲田大学教授・石原千秋

今月号の文芸雑誌には取り上げたい作品がただの一つもない《3月号 商品にならない現実 早稲田大学教授・石原千秋》 

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2015年2月27日 (金)

文芸時評2月(東京新聞2月26日)沼野充義氏

川上三映子「たけくらべ」若者の心理 生き生きと
羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
≪対象作品≫
池澤夏樹個人編集「日本文学全集」(河出書房新社)第3回配本・川上三映子現代語訳「たけくらべ」/最果タヒ「星か獣になる季節」(筑摩書房、表題作の他にその後日談「正しさの季節」を収める)/羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」(文学界)/内村薫風「MとM(横文字表記)」(新潮)/ソローキン「氷」(松下隆志訳・河出書房新社)。

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2015年2月26日 (木)

作品を読んでみる「文芸交流会」だより

 町田文芸交流会の2月24日会合がありました。事務局長が報告しています。《参照:外狩雅巳のひろば=五つの文芸同人会が参加=外狩雅巳》
 自分も参加して、書いた人の立場や見解をきくのは面白かった。自分は、批評する気持ちはなく、印象を語った。文芸といっても生活に結び付いたものが多く、これはこれで独立したジャンルなのではなかろうか。

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2015年2月23日 (月)

小林多喜二の拷問最期を伝える書簡 小樽文学館が公開

 「蟹工船」などで知られる秋田県出身のプロレタリア文学作家、小林多喜二(1903~33年)が特高警察の拷問を受けて死にひんした様子を伝える書簡が発見され、北海道小樽市の市立小樽文学館で公開が始まった。期間は決まっていない。
 文学館によると、書簡は東京の築地警察署に収容されていた生物学者の石井友幸が、小説家の江口渙に昭和37~42年に送った原稿用紙5枚とはがき1枚。栃木県那須烏山市にある江口の旧宅で遺品整理中の研究者らが発見し、文学館に寄贈したという。
 石井は多喜二の隣の房にいたと明かし、拷問を受けた多喜二が「口もきくことができないほどに危篤状態になつていた」「苦しさでたゞうなつているだけで、ひとことも口をきかなかつたように思います」とつづった。
 多喜二の最期については「容体がおかしいことがわかると(中略)警察医が来て、しばらくのあいだ人工呼吸をしていましたが、そのあいだに恐らく息をひきとつたのでしよう」と記述している。
 文学館の玉川薫館長は「2月20日は多喜二の命日。死亡直前の様子を具体的に伝える貴重な証言をより多くの人に見てほしい」と話している。
(.産経新聞2015.2.23)

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2015年2月20日 (金)

穂高健一氏の視点による幕末の主導権争いと明治政府の関係

 穂高恵一ワールドに葛飾区のニュース動画がリンクされている《参照》 葛飾くでの講座を聴いた生徒が鎌倉市にすんでいたことから、鎌倉での講演になったらしい。歴史の味方では、従来では常識とされたものとは、真逆の解釈ができる。この辺は、自ら現場に足を運んで当たっていく穂高流小説手法の面目躍如たるものがある。

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2015年2月19日 (木)

【エンタメ小説月評】絆や運命 改めて思う(読売)

 対象作品=杉本章子『起き姫』(文芸春秋)/湊かなえ『絶唱』(新潮社)/上田早夕里さゆり『薫香くんこうのカナピウム』(文芸春秋)/藤岡陽子『闇から届く命』(実業之日本社)。
【エンタメ小説月評】絆や運命 改めて思う

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2015年2月17日 (火)

文芸同人誌「仙台文学」85号(仙台市)

 本誌の同人である宇津志勇三氏の小説「天明の飢饉の後で」が第51回宮城芸術祭で、宮城県知事賞を受賞したとある。作者は四谷用水に詳しく、祖先もその事業に参画していたという。その史実を精査しているという。きっと郷土の資産になるのであろう。自分もかつては、観光地などでは、できるだけ地元の郷土史家の自費出版ものを買い求めていたものだ。
【「翻案 秋色柳落葉―賀美郡柳沢心中事件―」牛島冨美二】
 戦国時代に討ち死にしてしまった武家が、その恨みをもって後世の子孫、金太郎の夢に出て、討ち死の場所を探し出して供養をせよという。そういう昔ばなしがあるらしい。それを翻案してわかりやすく小説にしたようだ。そんな話があるのかと、面白く読んだ。これも郷土の文化資産である。作者は、同時に詩「鶍(いすか)幻想」や評論「谷崎潤一郎短歌一首の謎」、「宮本百合子短歌二首の謎」など多彩な執筆をしており、観賞力の高さや才気ある筆勢が印象に残る。
【「古寺巡礼」「自註鹿鳴集」石川繁】
 和辻哲郎「古寺巡礼」について、和辻が家に残した妻への思慕を抱きながら古寺巡礼の取材をしていたことを明らかにしている。
 また、会津八一が「自註鹿鳴集」を著していて、その和歌のひらがな分かち書きであることなど、知らなかったので勉強になった。
発行所=981-3102仙台市泉区向陽台4-3-20、牛島方。仙台文学の会
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一

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2015年2月16日 (月)

著者メッセージ: 中澤日菜子さん 『おまめごとの島』

 こんにちは。中澤日菜子と申します。
 昨年『お父さんと伊藤さん』でデビューしたばかりのひよっこでゴザイマス。
 二作目となる今回の書き下ろし長編『おまめごとの島』は、小豆島を舞台にいろんなだめーなところを抱えたひとびとが、それでも自分なりにじぶんなりの生きかたを見つけようとあがくすがたを描いた作品です。
 前作同様、コミカルというかあほらしいというか、よくいえばユーモアあふれるシーンも盛りだくさん。
 父と娘、独身モノと夫婦モノ、島で生きるひとたちと都会しか知らない人間……。それぞれの葛藤や価値観がぶつかり合い、ときに思いもよらぬ化学変化を起こしながら物語は進んでいきます。
 大笑いしたあと、ふっと自分の明日を考えてみたくなる。そして、明日もがんばろうと思える。そんな作品を目指しました。
 明るい、春らしい表紙の単行本です。 きっと読者の皆さまに、ひとあし早く春をお届けできる本だと信じております。 (中澤日菜子)(講談社『BOOK倶楽部メール』 2015年2月15日号より)

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2015年2月15日 (日)

文芸同人誌「北狄」第369号(青森市)

【「解けなかった絆」小野允雄】
 河野祐子と永田和宏という歌人夫婦の解説。短歌はやらないのだが、冒頭にこの句がある。

 手を述べてあなたとあなたに触れたきに息がたりないこの世の息が   河野裕子

 このようなものを読むと、小説の通俗性のなかで、短さのなかの情念表現において、これに勝てない。小説として何をどう書くべきか、考えさせられる。
【「鎌先温泉」笹田隆志】
 主人公の杉本は大学の教授か学者であるようだ。躁鬱症状に悩まされながら、同期会に参加した経緯が語られる。過去の記憶をランダムに思いつくままに書いていく。同期会の話も思い出が多く、実際にタイトルの鎌先温泉での同期会の部分は短い。そのなかで、関根という人物が、自律神経失調症になりながら、病をおして同期会だけは出席する意志を示すところが、強い印象があり、いわゆる小説的になっている。散文的小説という形式に読めた。
【「饒舌の時」秋村健二】
 ぼくと同じ村に生まれた信吉という四つ下の男の人生を語る。語り手を主人公と別に設定して、人の運命を追うというスタイルは考えのあってのことであろう。そこは注意をひいた。地味な話を地味な方法で語るので、独特な雰囲気が出ている。

 その他の作品に共通して言えることだが、原稿枚数的には、短いものでも、書き方がゆっくりしているので、読むのに時間がかかる。文章技術的には、もっとてきぱきとした方が良いのであろうが、本誌の場合は、そうしたのでは抜け落ちてしまうものがあるのだと感じさせる。それは作者の感じている存在時間の長さである。緩慢な書き方でないと、その人の存在した時間の色合いが表現できない。それは書き手自身のなかにある表現欲であるということを感じた。それが同人雑誌作品らしさであるようだ。
 発行所=〒038-0021青森市安田近野435-16、木村方。
紹介者=「詩人回廊」北 一郎

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2015年2月14日 (土)

いまごろトルコに行くツアーがあって、外狩雅巳氏行ってきたという

 カッパドキアのほうらしいけど、世界は激動しているが、そのなかで普通のことも行われているのだ。《参照:外狩雅巳のひろば
 我々は、なんらかの形で、自分がどのような世界に生きているかを、じぶんなりに把握している。無意識に把握し、納得しようとしている。その把握の仕方と世界理解の解釈がひとりひとり異なるのである。それが表現意欲の元かも知れない。

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2015年2月13日 (金)

島本理生さんに第21回島清しませ恋愛文学賞

 第21回島清しませ恋愛文学賞に、作家・島本理生さん(31)の「Red」(中央公論新社)が選ばれた。贈呈式は3月22日、金沢市の「しいのき迎賓館」で行われる。
 島本さんは1983年、東京都生まれ。都立高校3年だった2003年、「リトル・バイ・リトル」で芥川賞候補になり、同作で野間文芸新人賞に輝いた。若い男女の切ない恋愛を描き続けている。
 「Red」は不倫愛がテーマ。子育て中の31歳の専業主婦が、かつての恋人ら3人の男性との恋愛の渦に巻き込まれていく。作中には、冬の金沢も登場する。
 選考委員の1人の村山由佳さんは「大人の恋愛小説に真っ向から挑戦した。覚悟を持って書いたことが感じられる。この作品をきっかけに大きく成長することを期待したい」と評価した。
 受賞の連絡を受け、島本さんは「大変光栄。華やかで力のある女性作家の賞というイメージがあったので、自分がこれからも書き続けていいんだという自信になる」と喜びのコメントを寄せた。
 島清恋愛文学賞は石川県の旧美川町(現・白山市)出身の作家・島田清次郎(1899~1930年)にちなんだ文学賞で、「失楽園」などの恋愛小説で知られ、昨春死去した渡辺淳一さんらが1993年に創設。最近では桐野夏生さんや林真理子さん、桜木紫乃さんの作品が選ばれるなど、多くの人気作家が受賞している。(読売新聞2月12日付)

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2015年2月12日 (木)

ピケティは資本主義の自己否定要因をデータで示した

 トマ・ピケティ氏が書いた『21世紀の資本論』の解説を読んで、その概要を拾い読みした。資本を持ったものが、働かないで得る収入の方が、労働者の収入を常に上回ることを歴史的なデータで示したという。資本主義制度の特性だという。かって経済学者のシュムペイターが資本主義の存続は社会主義化にむかうことで、社会主義は、資本主義化にむかうことで存続の危機を避けるという論旨をもっていたように記憶していた。ネットで調べたら専門家の「鈴村智久の批評空間」にそれがあった。
 マルクスの資本論も、恐慌を必然とする結果、資本主義は否定されるという思想である。レーニンの「国家と革命」はそれが説明している。小説「死霊」を書いた埴谷雄高は、刑務所で「国家と革命」を読んで、最終的に国家は死滅するという論理に影響を受けた、としている。いずれにしても人間社会は変わり続ける。《参照:ピケティの資本主義論とマルクスの労働者「賃金奴隷」論

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2015年2月11日 (水)

豆本作家・赤井都さん  今年のおおまかな予定

今春、個展用の作品作りが始まりました。手慣らしで名刺や葉書を刷っています。葉書は売り物のたしにも。ディスプレイも新しくするつもりで、それも作ります。
 3月 豆本がちゃぽんに入れます。
 4月 単発のワークショップが企画進行中。
 5月 名古屋の丸栄に出ます。それに先立ち、そっとふわっとホームページができました。
 6月 香港のブックフェアに行きます。私は政府招待アーティストで、作品展示やワークショップなどを行います。
夏は、個展用の作品をせっせと作っていると思う。
 9月 そっと豆本ふわっと活版4が三省堂本店であります。
 12月 個展前哨戦が入るかも。
来年1月 自宅アトリエ個展。新作を制作環境ごと見せます。
《参照:赤井都「言壺」 》

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2015年2月10日 (火)

「コブタン」の根保孝栄・石塚邦男さんのコメントから

 まめにコメントを頂いている根保孝栄・石塚邦男さんですが、賑やかしていただいて有難いです。同人誌作品紹介というのは、読者の範囲が狭いですから、、ネット化することで、ここにこんなことが書いてありますよ、必要な人は読んではいかがでしょう、という情報化のひとつです。対象は同人誌の作者ではなく、情報を求めている顔の見えない誰かです。これまでも作者から、作品を情報にしてしまうとは何事かなど怒りの反応もありますが、読者はそういう良し悪しの評価として読んでいないであろうと想定しています。このところ経済論に入れ込んでいます。《暮らしのノート・政治経済》これも顔の見えない誰かが読むことを前提にしています。「好奇心と興味のある人は読んでください。でも、それが貴方であるとは限らないのですが…」ということかもしれません。

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第10回「木山捷平短編小説賞」に真野光一さん(67)

 岡山県笠岡市は「木山捷平しょうへい短編小説賞」の第10回受賞作に、北海道小樽市、元会社員真野光一さん(67)の「本宮鉄工所」を選んだ。表彰式は3月8日、市保健センターで行われる。
 受賞作は、本宮という男性が経営する北海道の鉄工所を若い女性が訪れ、亡くなった父親から墓碑に使うと聞かされた「鉄の本」を作ってほしいと、依頼することから始まる。
 女性の父親は、北海道・積丹半島の現場で本宮が一緒に作業をした鉄工所の経営者。女性が見守る中、本宮は作業を進め、記憶をたどりながら、現場でのやりとりなどを女性に語る。
 同賞は、小説「大陸の細道」などで知られる笠岡出身の詩人・小説家木山捷平(1904~68年)を顕彰して創設。今回は全国から237点の応募があり、予備選考で絞った30~80歳代の11点を文芸評論家の川村湊氏と、第1回受賞者の作家佐伯一麦氏が審査した。
 2人は「鉄工所という仕事の現場がリアルに描かれている。文章の歯切れも良い」「冒頭から引きつけられ、短編として完成度が高い。無機質な鉄にかすかな情を通わせている」などと評価した。
 真野さんは「初めての応募で、まさか受賞できるとは。高知県に住んでいた幼い頃、家の前に鉄工所があり、鉄製品に愛着があった。受賞は今後の励みになる」と話していた。(読売新聞2015年02月06日)

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2015年2月 8日 (日)

 第1回林芙美子文学賞

 「第1回林芙美子文学賞」(北九州市主催、中央公論新社協力)の選考結果が1月29日発表され、東京都世田谷区、グラフィックデザイナー井岡道子さん(64)の「次つぎの人」が大賞に選ばれた。
 東京で一人暮らしの女性が、四国の山村で過ごした祖母との最後の時間を描いた。大賞の賞金は100万円。中央公論新社の「婦人公論」(4月14日号)に掲載され、2月28日に北九州市で表彰式が行われる。
 他の受賞者は以下の通り。(敬称略)
 ◇佳作 志馬さち子(48)(東京都練馬区)「うつむく朝」、高倉やえ(77)(同千代田区)「ものかげの雨」
関連記事(読売新聞2015年01月31日)九州市初の林芙美子文学賞 「プロの作家誕生期待」
 東京都世田谷区、グラフィックデザイナー井岡道子さん(64)の「次つぎの人」が大賞に決まった北九州市主催の「第1回林芙美子文学賞」(中央公論新社協力)には、国内外から1600編を超える作品が集まった。新人作家の発掘につなげようと今年度創設された文学賞は、旬の女流作家を選考委員にそろえ、1次選考を一般公募の市民が務めるなどユニークな取り組みでも注目された。
 林芙美子(1903~51年)は幼少期を若松区で過ごしたという。その後、自伝的小説「放浪記」がベストセラーとなった。多くの短編小説をのこした林芙美子にちなみ、応募条件も原稿用紙50枚以内の短編にした。
 市が昨年まで主催していた「自分史文学賞」は応募数が300編余りで、市も当初、応募作の目標数を500編としていた。だが、集まったのは、予想を大幅に上回る1602編。応募者の年齢層は12~93歳と幅広く、全都道府県に加え、米国やドイツなどからも作品が寄せられた。
 最終選考は、直木賞作家の角田光代さんと井上荒野さん、芥川賞作家の川上未映子さんの3人が担当。29日に記者会見した今川英子・市立文学館長は「今、一番忙しいと言われる魅力的な作家を選考委員にそろえたことで、非常に多くの作品が集まった」と分析した。
 公募した市民による1次選考も話題を集めた。公募選考員には13人が就任。1作品を2人で採点する方式で1602編を104編に絞った。今川館長は「市民が参加することで、賞を身近に感じて盛り上がりにもつながる」と期待する。
 佳作に選ばれた高倉やえさん(77)(東京都千代田区)は北九州市出身で、同市内からの応募作品も140編に上った。今川館長は「この賞からプロの作家が生まれてくれることを期待したい」と話していた。

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2015年2月 7日 (土)

文芸同人誌評 「週刊読書人」(15年01月30日)白川正芳氏

大西咲子「にほぎ通信(二十九)-ポスト-」(「VIKING」767号)
俳句誌「船団」103号より村上栄子「東北四大祭」・尾崎淳子「お年寄り」
「文藝14」(大阪芸術大学文芸学科)より「物語を育てる いしいしんじ氏特別講義」
「星灯」創刊号より北村隆志「加藤周一私記」、「微燈」創刊準備号3(札幌市)より北原武夫「るんるん山頭火」、「回遊魚」復刊第1号より葉山修平「新しい春に」
第11回森田雄蔵賞は有森信二「白い翳」(同人誌「海」所属)、佐野敏治「回廊」(同人誌「ちば文学」所属)
「文芸同人誌案内」掲示板・ひわきさんまとめより)

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2015年2月 3日 (火)

著者メッセージ: 小野正嗣さん 『九年前の祈り』

 小説の言葉は読まれて初めて〈作品〉になります。書かれた〈物語〉が、一人一人の読者の持つかけがえのない〈物語〉と出会い、つながり、読者の数だけ独自の〈作品〉ができます。
 それはもはや書き手のものではありません。書き手はただ祈ることしかできません。どうぞよき出会いがありますように。 (小野正嗣)(講談社『BOOK倶楽部メール』 2015年2月1日号より)

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2015年2月 2日 (月)

文芸同人誌「みなせ」第65号(秦野市)

 十人程のグループの本誌だが、毎号二百ぺージ前後の充実した内容である。
【「御荷鉾山のつむじ風・神サマ常次郎(三)」小柏正弘(146枚)】
 明治初期の秩父今民党事件首脳陣の一人を子孫が調査した作品である。四百枚以上に渡りドキュメント風な描写を交えての一部始終記である。今回は一族の系譜や親族ならではの資料等も並べた迫力で読ませられた。事実の重さを感じながら作者の内面をも想像されられた力作である。
【「オブジェクション145・冷や水編」岡森利幸(62枚)】
 最近の新聞記事を紹介し意見を添えてゆく方法は一種のニュース解説である。コンビニ店長を土下座させる方法・退位しなかった昭和天皇など八件に及ぶ。ランダムなのか恣意的なのか独特の選出内容が著者の興味や手法を覗わせる。145回も続くこの同人誌の最長連載であり著者の根気にも感銘を受ける。
 このほかに連載小説や随筆・短歌・俳句など広く掲載し季刊で発行を続ける活発な文芸同人会である。秦野市を拠点に各地の仲間が参加して勢いを感じさせる。
 運営の在り方にも注目している。原稿用紙一枚を250円の費用で印刷製本しているという。
 二百八頁の今回は七万円程度である。電子文書の費用だが手書き原稿も百円増である。
 事務局の岡森氏の手腕だろう。会運営にかかりっきりの日常に感服した。年会費も千円と言う廉価で事務連絡等一切を行い残余を発行補助費にしている。3月1日に会合があるというで、出席して内実をつぶさに見聞してくる予定である。高齢化する文芸同人会の運営は担当者の手腕に負うところが多大であろう。
紹介者=外狩雅巳(参照:外狩雅巳のひろば

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2015年2月 1日 (日)

西日本文学展望「西日本新聞」2015年01月30日(金)朝刊長野秀樹氏

題「少年と少女」
吉松勝郎さん「ペンテコステの朝」(「火山地帯」180号、鹿児島県鹿屋市)、赤木健介さん「いつの日か、流離(さすら)いの」(「海」第二期13号、福岡市・花書院)、宮本誠一さん「偽日(ぎじつ)」(「詩と眞實」787号、熊本市)
「すとろんぼり」14号(福岡市)より後藤みな子さん「『諫早』にて。」・伊藤ユキエさん「奇妙な果実(6)」・矢野牧男さん「走る男(1)」
「火山地帯」より長井那智子さん「大森病院ノート5」・立石富生さん「明日、行く」
「海」より高岡啓次郎さん「偏光玩具」・有森信二さん「遅れて来た少年」
「文芸同人誌案内」掲示板・ひわきさんまとめより)

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