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2015年2月 2日 (月)

文芸同人誌「みなせ」第65号(秦野市)

 十人程のグループの本誌だが、毎号二百ぺージ前後の充実した内容である。
【「御荷鉾山のつむじ風・神サマ常次郎(三)」小柏正弘(146枚)】
 明治初期の秩父今民党事件首脳陣の一人を子孫が調査した作品である。四百枚以上に渡りドキュメント風な描写を交えての一部始終記である。今回は一族の系譜や親族ならではの資料等も並べた迫力で読ませられた。事実の重さを感じながら作者の内面をも想像されられた力作である。
【「オブジェクション145・冷や水編」岡森利幸(62枚)】
 最近の新聞記事を紹介し意見を添えてゆく方法は一種のニュース解説である。コンビニ店長を土下座させる方法・退位しなかった昭和天皇など八件に及ぶ。ランダムなのか恣意的なのか独特の選出内容が著者の興味や手法を覗わせる。145回も続くこの同人誌の最長連載であり著者の根気にも感銘を受ける。
 このほかに連載小説や随筆・短歌・俳句など広く掲載し季刊で発行を続ける活発な文芸同人会である。秦野市を拠点に各地の仲間が参加して勢いを感じさせる。
 運営の在り方にも注目している。原稿用紙一枚を250円の費用で印刷製本しているという。
 二百八頁の今回は七万円程度である。電子文書の費用だが手書き原稿も百円増である。
 事務局の岡森氏の手腕だろう。会運営にかかりっきりの日常に感服した。年会費も千円と言う廉価で事務連絡等一切を行い残余を発行補助費にしている。3月1日に会合があるというで、出席して内実をつぶさに見聞してくる予定である。高齢化する文芸同人会の運営は担当者の手腕に負うところが多大であろう。
紹介者=外狩雅巳(参照:外狩雅巳のひろば

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