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2015年1月29日 (木)

読者は前知識で本選ぶ

 私小説作家・西村賢太の記事が雑誌「季刊文科」と東京新聞に掲載されていたので、それを紹介情報にするつもりでいたが、引用が長くなるので「暮らしのノート・文芸と思想」に書いた。5回の連載になった。私小説というのは、作家の人生に前知識があるから、興味がわいて読む気になる。また、村上春樹が前人気があるのも、どういうものか、それなりに何が書かれているか予想できるからであろう。パターンやスタイルが読者に予想できるのである。
 同人誌の作家には、私小説が多いが、作者に関しての情報が少ない。とくにプライバシーを守ると、そうなる。その辺の事情を意識して書いてみた。西村賢太自選作品集を読んだが、その巧みな文章表現力に感心した。同時に現実にあったことに対する観察とそれを操作することで、文芸の肝を抑えているのだなと思った。

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