台湾・淡江大学「村上春樹研究センター」ができる
村上春樹氏を専門とする研究センターが台湾の私立大学・淡江大学に誕生し、始動した。
文学研究の枠を超え、作品のもたらす経済効果や社会的影響を総合的に研究するのが目的で、同様の研究拠点は世界でも異例という。
「村上春樹研究センター」がこの夏、淡江大に設立されたのは、もともと同大の日本文学研究が盛んなだけでなく、台湾の村上作品の読者層が厚いことが理由だ。センター主任の曽秋桂教授(日本文学)は「毎年指導する学生の中で、村上研究の希望は絶えることがない」と語る。
10月、ノーベル文学賞が別の作家に決まった時も、ファンの中からは、「肩書が一つ増えるだけの文学賞受賞より、作品が一人でも多くの人に読まれる方が大事だ」(台北市内の大学生)との冷静な声が聞かれた。
1990年代以降、台湾を出発点に、香港、上海、北京へと人気が広まり、中国語圏での村上ブームを先導してきた。1万部売れれば、ベストセラーとされる台湾で、「ノルウェイの森」は50万部以上売れている。(読売新聞11月6日)
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