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2014年11月22日 (土)

文芸誌「なんじゃもんじゃ」爽籟号(通巻第18号)

【「わが『残日録』あるいは『エンディングノート』」小川和彦】
 人生の峠の登り道を過ぎ、下り道に入り、年令に見合った活動の範囲にする時期。日本経済は、人口の高齢化により、国民は大酒も飲むこともなく、大食もしない。大型車に乗ってツアーもしない。金をためたが、消費ができないのである。ビール会社は国内の工場を整理し、自動車メーカーは買い手のいる海外で生産をする。消費しないから、国内生産をしない。国民の働き手の人口がへってバランスがとれている。それがデフレである。魔法でもなければ、状況が変わることはない。こうした現状において、国のリーダーは成長の矢を打ったという。当然ながら、矢は地に落ちで飛ぶこともない。メディアは、国のリダーのアホノミクスな説を、変な話であると解説をすることもない。中国のサンゴ密漁、領海侵犯の自国防衛もできないのに、アメリカの子分となって他国と戦争をするとか、米国も頼りないであろう。アホな話をニュースされて、文句も出ないのは国民の衰退を示しているのであろう。解散したって、成長はしない。デフレは自然現象として作用する。インフレになれば、ローンの負担は軽くなる。パンが1個千円、月給100万円の時代がくれば月給の税金が20万円か。国債やローンの返済も楽になるであろう。
 そういうなかで、流石に文芸人である作者は、諸国民のひとりとして現実を描いている。人生の峠を下り道において、身辺整理と活動縮小を語り、成長期の回顧をしている。若き文学趣味時代には同人誌「文学街」がすでにあったという。
 また、同じ作者の編集後記には、子供のところへ行くので、住んでいた古家を売って、しばらくそこを借りて住むという「オーナーチェンジ」をすることにしたと記されている。本誌はどうなるのだろう。とにかく、空き家が増えて街に人が居なくなる。買い物をする人がいないので、店がなくなり、都会の店に行く。そこだけ繁盛する。
 経済の実態を知るには、文芸同人誌の私小説を読むとわかることがある。
 発行所=〒286-0201千葉県富里市日吉台5-34-2、小川方。
紹介者=「詩人回廊」編集人・伊藤昭一

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