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2014年8月 8日 (金)

著者メッセージ: 翔田寛さん 『探偵工女 富岡製糸場の密室』

 私たちは、古いものや大きなものに、強い感銘を受ける傾向にあると思いませんか。奈良の大仏や京都の南大門などは、両方の特徴を備えていて、常に旅行客で賑わっていますし、近年では、東京にスカイツリーという超高層の塔が出現して、大きな話題となりました。
 でも、最近のトピックは何といっても、世界遺産に登録された富岡製糸場でしょう。敷地面積は51,596㎡というのですから、東京ドームの46,755㎡を軽く凌ぐ規模です。そのうえ、高さ14,8m、幅12,3m、長さ104,4mの赤煉瓦造りの置繭所とよばれる巨大倉庫二棟をはじめとして、明治期の製糸関連の施設群がいまも残されており、それらが北海道の五稜郭の降伏で幕を閉じた戊辰戦争の終結から、わずか三年後の明治五年に開業したことを知れば、
 驚きは倍加することでしょう。
 私の新著『探偵工女 富岡製糸場の密室』は、その開業草創期の富岡製糸場で展開されるミステリー小説です。製糸場内の密室で発見された美しい工女の惨殺遺体。その謎の解明に乗り出す探偵役もまた、尾高勇という十四歳の工女です。さあ、読者の皆さんも、尾高勇と一緒に富岡製糸場の中を駆け廻り、事件を解明してみてください。(翔田寛))(講談社『BOOK倶楽部メール』 2014年8月1日号より)

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