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2014年7月22日 (火)

交流活動に向けた地域文芸文化から=外狩雅巳

  全国から送られてくる文芸同人誌を読みながら私の居住地周辺を考えました。地域に根差した同人誌からは地域事情が伝わってきます。過疎や高齢化等です。私の住む相模原市や隣接する町田市は東京のベットタウンとして発展して来まし
た。
  都市化と高齢化が際立っています。文化人も多く知的充実が求められています。相模原市には「アゴラ」(相模原市中央区すすきの町 34-4 、山田方「アゴラさがみはら」編集委員会)という総合雑誌的な季刊雑誌が十五年間も継続しています。
  町田市には文学文化人の連絡会「町田ペンクラブ」(町田市薬師台1-2-2、発行人・千野皓司。東京町田ペンクラブ会報」発行)が30年以上季刊で会報を出しています。
 「アゴラ」は市民運動の機関誌的な内容です。環境問題・人権意識・国際交流等です。米軍基地がある市です。基地闘争のメンバーが定住し機関誌的発行が創刊だそうです。市民に定着するとともに文化や生活方面に内容を広げ毎号百頁程度になっています。
  市民がつくる総合雑誌のキャッチフレーズを表紙に刷り込んでアピールしています。書館・公民館・市民会館等で閲覧できます。書店組合でも販売を行っています。
「町田ペン」はB4版の大判で20ページです。色刷り表紙で本文頁も厚く高級です。会員は画家・詩人を始め地方史研究家や書家・エッセイスト・版画家等の文化人です。随筆・旅行記・地域の歴史等の他会員情報が掲載され文化人サロンを表現している。ペンクラブは社団法人として運営されていて文芸同人会とは趣が違っている。
  無名の文芸愛好家集団である相模文芸クラブとの肌合いも違い馴染にくくもあります。
 近年は文芸同人誌「相模文芸」も高齢化して研究者・教員などが退職して入会する傾向があります。専門知識が豊富で論文など文章も練られています。彼らの発表も増えています。経済的な余裕もあり知的表現も豊かな人々が多量の掲載を行う傾向が続いています。
  評伝・論評・随筆等で高い知性と優雅な文体を十分に示しています。流石です。今後も多くの教養人が高齢化してリタイヤ後の趣味を求めて参加するでしょう。前記二誌と内容的にも類似してくることでしょう。文芸文化の総合誌化です。アナログな文字文化の同好会は高齢者のサロンとして栄える事でしょう。「文芸同志会通信」投稿の同人誌サークル紹介もそれを察知したスタイルにして行きたいと思います。
《参照:外狩雅巳のひろば

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