芥川賞に柴崎友香さん「春の庭」、直木賞に黒川博行さん「破門」
第151回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は柴崎友香さん(40)の「春の庭」(文学界6月号)に、直木賞は黒川博行さん(65)の「破門」(KADOKAWA)にそれぞれ決まった。
芥川賞の柴崎さんは昭和48年、大阪市生まれ。大阪府立大学卒業後、機械メーカーに勤務していた平成11年に作家デビュー。4度目の候補で受賞を決めた。
受賞作は東京・世田谷にある取り壊し目前の古アパートが舞台。離婚経験のある元美容師の男と隣人の女らの交流を描き、人が出会い、親密になったかと思えば離れていく都会の日常を緩やかな時間の流れとともに浮かび上がらせる。
直木賞に輝いた黒川さんは愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒。高校の美術教師を経て昭和58年、「二度のお別れ」で作家デビュー。6度目のノミネートで賞を射止めた。
受賞作は、人気のハードボイルド「疫病神」シリーズの5作目。建設コンサルタントとヤクザの相性最悪コンビが、映画ビジネスの巨額資金をめぐって大阪、マカオのカジノへと東奔西走する。
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