外狩雅巳・歴史小説「大地の記憶」(4)解説編・倭国・和国の成立
―金鳩輝く日本の―で始まり――紀元は二千六百年――で終わる歌を少し覚えています。
私が生まれた昭和十七年の二年前がその記念の年です。つまり、我が国の歴史開始日です。
前回書きましたが天皇家は朝鮮半島よりの渡来人の末裔かもしれないと言う疑問です。歴史書には紀元前の中国と朝鮮半島の事が記載されています。古朝鮮国家についても記されています。
伝説に近い部分もありますが二千六百年も前にここに中国文化の影響で国家があったようです。その流れで三韓という国家群も栄え、その一つが百済国となったとも言われています。
百済と日本の縁が深いのもそういう訳なのでしょうか。まず北九州に小国家群が発生しています。漢帝国から下された金の印鑑の話も学校の歴史で学びました。色々推測出来ますね。
で、北上して大和盆地に定着しますがその事を歌ったのがこの歌みたいですね。神武天皇の籏に、金鳩が留まり賊が敗走した―のが日本紀元の始まりだと言う歌ですね。
歴史書で中国王朝の一族が朝鮮に原始国家を建国したと言う伝説も読みました。その流れなら倭国・そして大和国も中国王朝を見習った事と考えても良いと思いますよ。
白村江の敗戦で北を攻め取る事に最終決定したのは幸運ですね。北には強敵が少ないのです。
奈良・京都などに首都を定め遠征軍を繰り出します。その前にも日本武尊命なども居ます。
焼津や遠州灘での事や、蝦夷の事も伝わっています。「陸奥国風土記」にある話だそう
です。―陸奥や津軽の蝦夷連合軍と戦い槻木の弓と矢を使い八発で勝ったので八槻郷と言われるー
地名の由来などにも日本武尊からの話が多く残っていますね。天皇の皇子様の征伐記です。敵との境界線には砦や関所を構えて厳重に見張ります。白川の関は東北の入り口です。
天武天皇は「凡そ政の要は軍事なり」と言って軍備を整えました。敵は蝦夷です。規律と訓練で鍛えた軍は蝦夷との戦いで勝てたのか。大地の記憶で書き進めてみましょう。
本には捕虜の蝦夷が部落民の元祖かもしれないとありましたが定説では無いですね。大宝律令等の法律整備で中国から学び高度な制度国家・軍事国家を建設しました。
恭順すれば外位の称号を与えます。頭に外がついても従五位なら貴族並の高位です。敵わないと知れば原住民は恭順します。良い政治をすればドンドン大和化します。坂上田村麻呂は征夷大将軍として東北を征伐し占領統治が良いと慕われました。
■参考≪外狩雅巳のひろば≫
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