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2013年11月15日 (金)

労働者の実態告発としてのプロレタリア文学=外狩雅巳

 11月16日付の「図書新聞」で伊藤 計劃(いとうけいかく、本名伊藤 聡、1974~2009)の業績を巡る座談会が掲載されています。サブカルチャーについて興味の無かった私には理解できません。
 しかし、私が出版した「外狩雅巳の世界ガイド2013」のあとがきでは北一郎氏が少し触れています。セカイ系の物語・ポストモダンなどと言う言葉も使用されています。
 なので、私の作品との対比として書かれたこのあとがきには著者として理解する必要もあろうかと考えています。
 プロレタリア文学作品に感化されて小説を書いてきました。現代の労働と労働者の実態告発とその地位の向上を願って書いてきました。
 しかしそれは、現代とはどんな時代かを知らなければ作品的な悲劇になると指摘されたのです。でも、馬の耳に念仏なのです。
 当初、北一郎評をどこ吹く風と受け流していましたが、文学フリマに参加したり「図書新聞」を読んだりで少し立ち止まりました。
 敵を知り己を知る必要を感じました。有効な発信を行うためには必要だと考えました。遅まきながら学習をします。
近代文学の手法をもって、現代文学に挑むとどのようなものになるかと北一郎氏が問う課題に向き合ってみました。
 未来に向けた社会改革の道筋を探求しなければならない。とも評されました。その探求はプロレタリア文学論考で試み中です。
 ウェブで発信しガイドで一部紙に定着させましたがまだ周辺を探っている段階にとどまっています。
 今回、評論同人誌にも寄稿しました。「群系」という同人誌は評論主体の定評ある会が年二回刊行する同人誌です。
 ここで、これまでの文芸同志会で発信した内容をまとめ、自身の意向を書き加えました。来月発行です。
 文芸同志会では、伊藤昭一代表が私の個別の作品をテクストにしながら現代への有効性を探っています。九月に発行したガイドは配布しつくしました。残部は保存用のみです。改定増刷に取り掛かっています。
 その後の伊藤昭一代表の発信や私の自伝なども加えています。テクストの作品も掲載します。大幅改定増刷です。
 今月末に完成予定です。前回感想返信者20名を中心にもう一度配布し、私の主旨を問うつもりです。読者と一体になりテーマに迫りたいと思っています。これも、文芸同志会の会員としての盛り上げ方かと思っています。
≪関連情報:外狩雅巳のひろば

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