« 文芸同人誌「人間像」183号(北海道北広島市) | トップページ | 文芸同人誌「砂」第123号(東京) »

2013年10月 5日 (土)

小説と評論「カプリチオ」第40号2013年夏(東京)

【「花鳥」荻悦子】
 作品は「訪れ」と「赤い嘴」の2編で、ほとんど散文詩である。「訪れ」はこの世では光が落ちる場所があるという。それで言葉は完成しているのだが、それでは世界が構成されない。そこで私の世界を展開する。永井隆夫という画家に教えを受けた彼と私の空間。ここにある私は、鏡の中の私であって、しかもその裏側に存在する。鏡のなかからは花を差し出すが、それを受け取るには鏡の世界に入らねばならない。光と花が映って反射している。「赤い嘴」では、私は鏡の反射投影の作りだした世界に入ってしまう。私はベルギー人となって、白鳥の「赤い嘴」に犯されることを夢見る。詩人の心は時空を飛ぶ。
【特集「NINJA『忍者』という生き方】
 百地三太夫の話が面白い。私自身、信州戸隠山の百地の伝説があると聞いて、取材に出向いた経験があり、そこから上杉と武田の対決に興味をもった。文芸味としては万リー「半分現地、半分自宅の小さな旅」が、うまい。
【「サハリン 埋もれ行く風景」谷口葉子】
 丁寧に書かれているので、読ませられる。叙情のスケールが大きいのが良い。
その他の創作もそれぞれ味わいがある。
発行所=〒156-0044世田谷区赤堤1-17-15、二都文学の会。
紹介者「詩人回廊」北一郎

|

« 文芸同人誌「人間像」183号(北海道北広島市) | トップページ | 文芸同人誌「砂」第123号(東京) »

コメント

お忙しいなか、会員誌「カプリチオ」をお読みいただき、批評に取り上げていただきましたこと、深く感謝いたします。先輩方に学んで、と思いつつ、なかなか習得できません。「はこべ」を拝読しました。御健筆をお祈りします。

投稿: e.o | 2013年10月 6日 (日) 15時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 文芸同人誌「人間像」183号(北海道北広島市) | トップページ | 文芸同人誌「砂」第123号(東京) »