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2013年10月28日 (月)

文芸同人誌「北狄」363号(青森市)

【詩篇「月に沈む」倉谷ひろたか】
 東日本大震災を題材にした情念あふれる35の詩篇。藍碧の沈黙、地場の力、哀しき三日月、じごくのなぎさ、など自然力による郷土と命の破壊を、多角的な視線で、嘆き悲しむところにエネルギーを収斂させている。重厚さがある。
【「蛍火の島」青柳隼人】
 定年退職後に「蓮沼」という池のほとりにひとり住む男の生活ぶりを優れた散文精神で描く。「蓮沼」という沼を静謐環境描写をもって独自のイメージを形成する。、ありそうであり得ない神秘的なスポットに作り上げる。風景がそこにただあるのではなく、心が風物を映すことを示す文章。、晩年を迎え,社会活動から隔離したさびしい心境を浮き彫りにする。同時に生の向こう側の死が、断絶した無の世界ではなく、連続する出入り口として「蓮沼」が示されているようにも読める。高齢者社会での死への概念の変化を示すのかもしれない。
紹介者:「詩人回廊」北一郎

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コメント

青森の「北狄」は昭和30年代から有名だった同人誌で、多くの勝れた作家を輩出してました。中央大学の「白門文学」に関係していた頃、何冊か読んだ記憶があります。苫小牧で「文学北狄」という同人雑誌を出したことがありました。( ̄ー ̄)ニヤリ

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年11月 8日 (金) 02時34分

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