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2013年6月 2日 (日)

外狩雅巳氏から意見を聞いて――今後どうするか考えた(1)

 このところ文芸同人誌に幅広く関与している外狩雅巳氏と意見交換をしてきている。定例会議などはないが、主宰者は、個人の意見を重要視し、そこから普遍的な活動の方向を決めている。基本は夢を持つ。しかし、出来ないことはしない。できることだけをする――である。
 外狩氏は詩人回廊「外狩雅巳の庭」(プロレタリア論考④には、石塚・根保氏のコメントもある)を執筆し、意見も活発に述べてくれる。同氏の文学論を書いても良いと思って、話し合いの機会を増やしている。
 当初は、外狩氏には自費出版の著書が2冊もあるので、まず作家・ジャーナリストとして活動して、紙の発行物によって時代の渦とかかわることで、知遇を増やし、それから自分の本をPRできる道があると思った。それを支援するプランを立てた。そこで「暮らしのノートPJ・ITO」「作家・外狩雅巳のひろば」を設定した。地域のニュースの発信元として活動できるように、である。こちらも地元に密着した出来事は歓迎である。昔「PJニュース」というネットサイトがあった頃は、会員の情報提供で大手メディアを出し抜く記事も発信し、市民ジャーナルの典型として、穂高健一氏と共に専門家の著書で紹介されたほどだ。
 しかし、外狩氏はあくまで同人誌作家として活動し、それを会が支援してもらえば良いと思っているらしいな、と思えた。そのためには、いかに社会性をもたせるかが、会からの支援になる。
 私は昨年で、決まった発表の場をもたなくなり、ホントーのフリージャーナリストになった。そこで、家族からも対外的にも批判される自己矛盾のなかにある。かつては比重の低かった文芸同人誌活動と詩作のほうに少ないエネルギーを傾けるか、それとも都内に拠点があるので、中央から市民ジャーナリズム情報の世界に注力するか、である。これからも都内で「原発いらない」デモ集会がある。大江健三郎氏や鎌田慧氏もくるという。これが文芸同人誌活動とちがうのは社会にかかわっているということである。
 外狩氏はさらに「詩人回廊」への不満と批判があるようだ。同人誌と同じで読者が少ないというのだ。

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コメント

「詩人回廊」あまり読まないのは、読者との交流、論議の場としての設定が希薄だからでしょう。(o^-^o)

今は「読んでください」ではなく「感想どうですか?」という問いかけが強くないと、読者はついていかないでしょう。
よほど魅力があれば別ですが。読んでもらいたいのであれば、まず相手の作品を読む場にしないと、と考えます。

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年6月 2日 (日) 20時43分

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